失敗ケース3 田舎暮らしはローコストな生活だと思い込んでいた
田舎暮らしはローコストで生活ができるという感覚を持つ人が多いだろう。 確かに住居費など都会と比べると格段にコストが下がるものもあるが、逆に都会では必要なかったコストが発生することもある。
思い込みと現実にギャップを感じてしまうこともあるので、事前に冷静な目でしっかり確認しておくことも必要だ。
過疎の村に家族4人で移住したHさん(38歳)の場合
田舎暮らしを実行するために、過疎化が深刻な村に東京から家族4人(妻、子供2人)で移住したHさん。自給自足に近い生活をイメージしていたのだが、買い物などの日常生活の不便さは想像以上だったそう。
日用品の買い物をするためのスーパーは一番近い店でまで片道15kmほど。 奥さんはペーパードライバーだったけれど、なんとか運転できるように特訓。車も中古の軽自動車を購入したそうだが、通勤用と奥さん用2台持ちなのでガソリン代も意外な出費に。またディスカウントショップなども近くにはないので、都会のような激安価格での買い物ができずに生活コストが想定以上に必要だったそうだ。
野菜や果物などはご近所のおすそわけもあるので助かる面もあるけれど、田舎暮らしを考えている人には、現地に行ってスーパーやなどで物価を確かめておいたほうがいいとアドバイスする。
コラム 地方ではクルマが必需品
若者のクルマ離れが話題となっている。 時代とともに興味関心の矛先がクルマから離れていき、SNSなどに時間を割くようになったことが原因とも言われている。
もうひとつ、首都圏をはじめ、公共交通機関が非常に発達した都会で暮らしていると、クルマがなくても日常生活に支障がない、ということも背景にあるだろう。
しかし地方に行くと、クルマは生活のためになくてはならない必需品。 日用品の買い物に使うスーパーは10km先にしかない、といった場所も少なくないので、一家に1台ではなく、一人に1台のクルマを所有していることも多い。
住宅の敷地が広く、未利用地も多いので駐車場のコストはゼロに近いが、逆にガソリン代はしっかりと考えておく必要がある。女性の場合でも、運転免許を持っておくことが重要になってきそうだ。ペーパードライバーなら運転の練習を始めておいてもいいだろう。
現地を訪ねた際には「クルマ事情」もしっかり確認しておきたい。