50代からの移住計画、その注意点は?
50代になると子育てもひと段落し、夫婦の生活が戻ってくる世代。 だからこそパートナーとの話し合いや意思疎通は重要問題。
20年~30年続くシニアライフのことも見据えて移住計画を考えておく必要がある。
■夫婦のコミュニケーションも再構築を
子育ても一段落して、夫婦二人での移住を考えるケースが増えるのが50代。 それだけにパートナーの理解や協力が大切になってくる。
「定年後は田舎でスローライフを」と密かに考えていた男性が、そのことを奥さんに話すと「シニアライフは都会で楽しく過ごしたいからダメ」と反対され、結局は熟年離婚というケースも実際にはあるのだ。
普段からのコミュニケーションを大切にして、お互いの将来設計を理解しあっておくことが大切(これは「移住」に限った話でもないが…)。
ある意味、大人の都合により転校を余儀なくされるわけだから、しっかりと話をして同意を得ることも必要となるだろう。子どもが小さい場合は30代と同様に、幼稚園や保育所、医療機関のこともケアしておこう。
■体力も衰える世代、医療機関のチェックも重要に
体力が徐々に衰えてくる年代。 畑仕事や住宅の補修など体力を必要とする仕事や作業については怪我への注意が必要になる。同時に健康面でのケアも忘れないようにしたい。
成人病やその予備軍、メタボリックシンドロームの対象である場合は医療面でのサービスを受けられるように立地を考えておく必要がある。 最寄りの医療機関の場所、自治体による健康診断サービスの有無なども確認しておきたい。
■マイホームは売却する?それとも・・・
マイホームを持っている人は現在の持ち家をどうするか、ということも考えておく必要がある。子どもがいる場合は相続することを想定していてもいいし、移住先での生活が軌道に乗るまではそのまま所有しておき、大丈夫という判断ができてから売却を行うという方法もある。都会と移住先の2拠点居住を想定することもできる。
また、最近では50歳以上のシニアを対象にマイホームを借上げ、賃貸住宅として転貸するシステムも登場している。それが一般社団法人 移住・住みかえ支援機構の「マイホーム借上げ制度」だ。移住によって使われなくなったり、広すぎて持てあますような家を、子育て世帯などに賃貸して、その収益を得るという仕組み。
家を建てては壊すだけでなく、社会の財産として長く活用しようという発想だ。 一定の収入源としても活用できそうなので調べて見る価値はありそうだ。