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開催日:2015.2.7

「移住フェスvol.1~行きたい場所で生きる~」イベントレポート

このイベントは終了しました

2月7日(土)、株式会社サイボウズ本社にて「移住フェスVol.1~生きたい場所で生きる~」が開催されました。都市部からふるさとや地方への移住を希望する若者が増えていることが内閣府の調査等で明らかになってきている昨今。実際の田舎暮らしが本当に幸せなものなのか、地方での仕事や暮らしはどうなっているのか。そんな様々な疑問を、全国各地で移住や地域づくり等に取り組んでいる人・団体と一緒に考えるのが「移住フェス」です。

この「移住フェス」運営メンバーは全員、仕事を持ちながら地元や地域とのつながりを持ちながら関わりを続けている20代~30代のビジネスパーソンの皆さん。どんな対話や情報交換がされたかをレポートします。

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13時。会場には首都圏をはじめ、全国各地からプレゼンターや参加者が80名ほどが集まっています。熱気に包まれた会場で、「移住フェス」がスタートしました。

司会進行は、主催の「エリアル」の東信史さん。より多くの個人が自分らしいライフスタイルを実現するためのサポートをすることが「エリアル」のミッションだと語りました。

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今回の移住フェスには、
NPO法人東北開墾(東北各県)
ヤマガタ未来ラボ(山形・東京)
小布施若者会議(長野)
空村(愛知)
FoundingBase(島根・岡山・東京)
アズキノイス(香川・東京)
京都移住計画(京都)
株式会社カホン(沖縄・東京)
Small design center(東京)
をはじめ、全国各地でユニークな取り組みをしている団体・企業が集まりました。

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NPO法人東北開墾の高橋和氣さん。創刊1年目にしてグッドデザイン賞金賞を受賞した『東北食べる通信』や、全国各地に広がるご当地食べる通信の動きを紹介。そこから都市と地方をかきまぜる、様々な人と地域の交流が生まれているそうです。

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リクルート社から長野県小布施町に出向している大徳孝幸さん。小布施町の魅力紹介だけでなく、毎年行われる「小布施若者会議」や「サマースクール」に影響を受けた活動が全国に生まれ始めている流れていることを語られていました。

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愛知県津島市の空き家を改修しながら暮らしの中で「生きる芸術」を実践している「空村」の石渡のりおさん。空き家になっている長屋をDIYでリノベーションしながら、地域暮らしを実践しています。

また、ココロココが行っているイベント「ローカルシフト」に登壇していただいた方もいらっしゃいました!

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「京都移住計画」の田村さん。「ローカルシフトvol.3」にて登壇していただきました。移住計画も全国各地に広がっていますね。

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「ローカルシフトvol.4」でゲスト出演していただいた「ヤマガタ未来ラボ」の田中さんも、山形へのユアターンに関する取り組みについて、ご紹介いただきました。

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「ココロココ」も参加団体として編集長の奈良がプレゼンさせていただきました。

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参加団体・協力団体の活動紹介が行われた後は、複数の団体やエリアに分かれて交流タイム。

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香川県の小豆島と東京の2拠点で活動をする「アズキノイス」さんや、島根県や岡山県で、学生を首長付で派遣し地域活性化事業に取り組む「FoundingBase」さんは、それぞれの地域で活動するメンバー等とのskypeによるテレビ通話等も行い、実際の活動の様子や地域での暮らしを語り合っていました。

交流タイムのあとは、トークセッション。各地にその取組が広がっている「東北食べる通信」の高橋さん、「小布施若者会議」の大徳さん、「京都移住計画」の田村さんの3名が、これからの移住や地域との関わり方について、それぞれの考えや想いを話し合いました。

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テーマは「関係人口」。移住や地方創生の流れが強くなる中で、各地で人の奪い合いが生じる可能性がある中で、“移住するか都会に住むか”の2択ではなく、地域と緩やかにつながり、行ったり来たりすることや定期的な地域との関わりを続けていくことを、3人のスピーカーの視点を参加者の皆さんと共有します。

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大切なのは「観光」と「移住」の間。その間のグラデーションをつけていくことや「交流」の様々な形態やコンテンツを充実させていくことがポイントであることを確認しました。

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東北開墾の高橋さん。

「先日、京都に行って色んな人達と交流したときに、ふと、“あ、京都に住んでもいいかも…”と思ってしまいました(笑)。普段は東北で活動していますが、一か所だけではなく色んな地域との関係があって全然良いのではと思います。特定の場所だけでなく色んな地域と“浮気してもOK”みたいな。それが関係性を創りやすくしていくのではと思います。」

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小布施町の大徳さん。

「小布施と東京を行ったり来たりしたり、色んな地域に行っていると、物理的距離の感覚がマヒしてきます。日本はそんなに大きくありません。距離の概念を取っ払うと、動きやすくなるし地域との関わりも増えるんじゃないかと思います。」

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京都移住計画の田村さん。

「僕たちはすごく“ゆるく”活動をしていますが、中途半端だという指摘を受けることもあります。ただ、二地域居住にしても地域との関係についても、そういう“曖昧さ”が大事だと思っていて、それを許容していくことが必要なのではないかと感じています。」

と、それぞれの「移住」や「関係人口」に対する考え方についてコメントされていました。

どうしても「地方に移住」するか「都会の生活を続ける」かという選択肢で考えがちですが、これからの地域との関わり方や移住のスタイルを新しい視点で考えることができる「移住フェス」でした。今後も続けていかれるとのこと、とても楽しみです!

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主催者の皆さんほか、ゲストの皆さん、関係者の皆さん、素敵なイベントをありがとうございました!

※集合写真は、主催の東さんのfacebookにアップされた写真を利用させていただいております。

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ココロココ編集部

ココロココ編集部ココロココでは、「地方と都市をつなぐ・つたえる」をコンセプトに、移住や交流のきっかけとなるコミュニティや体験、実際に移住して活躍されている方などをご紹介しています! 移住・交流を考える「ローカルシフト」イベントも定期的に開催。 目指すのは、「モノとおカネの交換」ではなく、「ココロとココロの交換」により、豊かな関係性を増やしていくこと。 東京の編集部ではありますが、常に「ローカル」を考えています。

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 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

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