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「いなか子育て」するなら、京都丹波!

「子どもには、自然が近くにあるところで、のびのびと育ってほしい」と、子育てをされている方々から、移住の相談をいただきます。

一方で、「都会(京都市内)に近い場所で暮らしたい」、「移住先の地域に仕事があるのか心配…」「地域に馴染めるのか不安…」といった声も耳にします。

私たち京都移住コンシェルジュの一人も、名古屋から京都に移住する際、京都丹波地域は「都会から遠くて不便ではないか」というイメージから、京都市内に暮らすことを選びました。ところが、実際に仕事を通じて京都丹波地域に関わるうちに、「ここでなら自分の理想の子育てができそう」と思い始め、同時にその地域の利便性や、仕事以外で人生にプラスとなる部分が見えてきました。

今回は、そんな「理想の子育てが想像できる、ちょうどいい田舎」京都丹波地域と、そう思わせる地域の取り組みを紹介します。

子育てしたくなる要素がいっぱいの京都丹波地域

京都丹波地域の風景▲広大な田畑や、山々、大きな空が広がり、清流が流れる京都丹波地域

京都丹波地域は京都市内から電車で20分~40分ほどのところです。京都市にほど近い亀岡市、南丹市、京丹波町をあわせて京都丹波地域と呼びます。京都市中心部から電車で西へ、山間のトンネルを抜けると景色が一変し、「保津川下り」で有名な保津川が流れ、田畑と広い空、雄大な山々が姿を現します。

保津川と電車▲この渓谷を嵐山まで舟で下りながら、美しい景色とスリルを楽しむ「保津川下り」が有名。ここを境に景色が変わります

京都丹波地域の中で最も京都市寄りの亀岡市は京都駅から20分ほどの近さ。さらに北上して、南丹市、京丹波町と続きます。

京都府の地図

「自然のめぐみを享受できる」
「丁寧な暮らしを実感できと多様性に触れられる」
「生きる強さ・考える力がつく」
「移住者に対しての地域の方の親切な取り組み」
をキーワードに、京都丹波地域の様々な魅力をお伝えしていきたいと思います。

 

自然のめぐみを享受できる

皆さん、ご存知でしょうか?「おいしさと信頼の目印」で知られたブランド京野菜の多くは、この京都丹波地域で多くつくられています。なぜこの地域で、おいしい野菜ができるのか。その秘密は水にあります。

浮き輪で遊ぶ子ども

京都丹波地域には「水の郷百選」にも選ばれている南丹市の清流美山(みやま)川が流れています。数多くのかやぶき民家が現存する「美山かやぶきの里」の日本昔話のような原風景や、西日本有数の天然林である「芦生(あしう)の森」をはじめとした豊かな自然を有するこの地域は、森林が面積の大半を占め(南丹市にいたっては、約87%が森林)、それらがきれいな水を生む役割を果たしていると言われています。豊かな自然とそこから生み出されるきれいで養分をたっぷり含んだ水により、おいしい京野菜が作られているのです。

そんな自然豊かな地域での生活は、子育てにもぴったりではないでしょうか。

美山かやぶきの里▲かやぶき屋根の民家が多く現存する「美山かやぶきの里」

丹波紫▲京都丹波を代表する京野菜、丹波黒大豆枝豆の紫ずきん

 

丁寧な暮らしを実感できる

「丁寧な暮らし」と聞いて、皆さんは何を想像しますか?

人によってそれぞれの「丁寧な暮らし」があると思いますが、都会のあわただしい生活とは違い、日々の生活の一つ一つを感じたり、一つ一つを大切に丁寧に過ごすことが、この京都丹波地域では感じられます。

四季の移ろいを感じること
地域のお祭りや行事を楽しむこと
季節の食材を食べること
手作りの工芸品やアートに触れること
人と人とが挨拶を交わすこと

四季や旬を感じることだけでなく、地域での催しが身近にあること、人との距離の近さ、一つ一つの手作りに触れられることも、この地域の良さです。

移住した芸術家の写真▲丁寧な作品づくりを大事にする京都市内から京丹波町に移住した芸術家

祭りの様子の写真▲親から子へ受け継がれる祭り

私が一緒にお仕事をしている京都丹波地域の役場の方々も、朝の5時からカブトムシをとって地域のお子さんたちと交流をしたり、畑を耕したり、休みの日は地域のイベントに顔を出したりと、都会とは違った地域での生活を楽しんでいます。その様子がまさに「丁寧な暮らし」を体現しているように思え、うらやましく感じるほどです。

 

子育て層の移住者が暮らしやすい地域の取り組み

京都丹波地域は、今、子育て層の方に注目されています。京都丹波地域の各市町の役場の方の、地域を愛する想いが強く、移住してこられる方に対しても、とても親切に接し、地域と移住者との間に立って、同じ目線で双方にとっての「嬉しい」を考えてくれます。そして、役場だけでなく、地域でも、移住者を積極的に受け入れる取り組みが行われています。ほんの一部ですが、地域ごと(亀岡市、南丹市、京丹波町)に特色ある取り組みをお伝えしたいと思います。

亀岡市

亀岡市は京都丹波地域の中で京都市から最も近くに位置し、電車で20分あれば京都駅まで行くことができます。そんな亀岡市に関しては、子育て層向けの情報誌「Gyutto」や地域で制作している「亀岡こども新聞」を紹介します。

「Gyutto」は、子育て応援情報誌で、亀岡で子育てをする家族を縁の下で支える人たちや、育児も自分の夢も頑張って追いかけている人、地域の行ってみたくなるお店などを紹介しています。制作しているのは、実際に子育てをしている亀岡へ移住した方たち。移住してすぐの頃は、子育てなどで周りに相談できる人もいなくて、孤独を感じてしまいがち。そんなときに、地域の方たちとつながるきっかけを提供してくれる雑誌です。

子育て応援情報誌「Gyutto」▲地域とつながるきっかけとなる、子育て応援情報誌「Gyutto」

もうひとつの移住者による面白い取り組み。それが「亀岡こども新聞」教室です。お子さんたちが地域を取材し、実際に地域の新聞に折り込まれる新聞を制作します。元新聞記者だった移住者が教室を立ち上げました。

亀岡子ども新聞

子ども新聞の取材の様子の写真▲亀岡子ども新聞の取材中の様子

お子さんたちは、まず自分たちが取材したいと思うところをピックアップします。例えば、市役所や地域の理髪店、飲食店など。そして、実際にインタビューをし、どんな記事にすれば良いかを検討し、新聞にしていきます。大人も手助けはしますが、ほとんど自分たちだけで作り上げます。大人と話す機会ができて、コミュニケーションの訓練になったり、何よりも自分たちが作ったものが地域の人の手元に届くことで自己を表現できたりと、とてもいい経験になっています。

亀岡市移住・定住情報ページ

南丹市

移住者と地域の間の誤解をなくすべく、地域のNPOが一部の地域を対象とした「集落の教科書」を発行しています。「移住して初めて地域の草刈りなどの共同作業があることを知った」「区費がかかることを知った」など、その地域では当たり前にある習慣でも、移住者にとっては馴染みがないために、誤解が生まれ、暮らし始めてからお互いに残念な気持ちになってしまうこともあります。地域のルールを事前に知っておけば、移住するほうは地域に馴染みやすくなりますし、互いの誤解も生まれません。

集落の教科書▲南丹市美山町の北村というかやぶき屋根の民家が多く現存する地域の「集落の教科書」

「集落の教科書」では、区費やごみ収集のルール、郵便ポストがどこにあるのか、といった細かい点までが丁寧に説明されていて、実際に移住してきた人から「これを事前に知っていると安心です」といった声を多く聞きます。

nancla(なんくら)南丹市定住促進サイト

京丹波町

京丹波町の竹野地域では、教育分野で、児童数26名の小学校と地域の取り組みが文部科学大臣賞を受賞しました。

地域とのつながりを大切にしている竹野小学校▲地域とのつながりを大切にしている竹野小学校。地域住民も使えるピザ釜などもあります

竹野地域には、竹野活性化委員会という、地域住民の交流と住民主体の活動を促進し、地域の活性化のため、移住者を受け入れる窓口ともなってくれる組織があります。 竹野活性化委員会と竹野小学校が一丸となり、空き家の利活用の検討や、竹野運動会の実施、お子さんたちの登下校時に「いってらっしゃい!」と声をかける取り組みなどが行われています。これらの地域と学校が連携した活動が評価され、受賞にいたりました。

校長先生による説明▲移住セミナーを行った際にも、校長先生自ら学校の説明をしてくださいました

お子さんたちにとっては、1年生から6年生までが協力して行う朝会や、大人と交流するイベントも多く、コミュニケーション能力を鍛える場ともなっています。

住民の顔が見える竹野のじまんマップ▲学校内に飾ってある地域の自慢や住民の方々の顔が見えるマップ

このように竹野小学校には、住民自らかかわることで地域のことを知る仕組みがあり、地域の温かさを感じます。

京丹波町の情報ページ

 

京都丹波を詳しく知りたい

「京都丹波チーム」

京都丹波地域では、京都府、亀岡市、南丹市、京丹波町をはじめ、業界団体、金融機関、マスコミ、大学、NPO等で、京都府内初となる産学公連携の「京都丹波移住・定住促進協議会」を設置して、移住を希望される皆さんの様々なご要望に、「京都丹波チーム」として、ワンストップでお答えする体制を整えています。

その一つが、「移住者の参考書~子育て編」と「別冊OTOSAN」です。
・いなかって不便じゃないかな……
・子どもの遊びや生活はどう変わるの?
・パパ、ママの生活はどうなるの?
・どうしたら地域になじんでいけるの?
などの疑問に、「京都丹波チーム」の力を結集してお答えする冊子です。病院や子育て・医療支援制度、子育てサークルなど暮らしに役立つ情報はもちろん、お子さんの遊びや学校での過ごし方、ママの一日、都市部に通勤するお父さんの休日など、移住者のライフスタイルも紹介しています(3月末発行予定。京都移住コンシェルジュにお気軽にお問い合わせください)。

京都丹波地域の3市町の取り組みはいかがでしたでしょうか。各地域で、移住者のサポートや、ちょっとそこを訪れてみたくなる、住みたくなるような取り組みがなされています。

ぜひ一度、足を運んでみてください。私たち「京都丹波チーム」が皆さんをお待ちしています。実際に訪れて、手に取ったり、肌で感じたりすることで、また新たな魅力を発見できると思います。

親子と丹波の景色▲窓を開ければこんな景色が広がります

 

京都へUターンしたい方・移住したい方はこちらまで

私たち京都移住コンシェルジュは、「京都にUターンしたい」「自然豊かなところで暮らしたい」そういった方々の想いをカタチにするため、移住相談から現地案内、地域定着に至るまで伴走支援しています。首都圏や関西での移住に関するセミナー、田舎暮らしを体験し、空家を巡るツアーの開催や、個別相談など、移住に関わる様々な活動を行っています。

自給自足を目指す方から、半農半Xや農家民宿開業などの暮らしを希望する方、都会と同じようにサラリーマンをしながら自然豊かなところで子育てしたい方まで。いろんな暮らし方ができるのが京都の魅力です。今まで知らなかった京都での暮らしの可能性を探ってみたい方は、ぜひ窓口にお越しください。

※こちらの相談窓口は、京都府の移住促進事業による補助を受けて運営しています。無料でご相談いただけますので、まずはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

※遠隔地にお住いの方向けに、電話相談も実施しています。お気軽にお問い合わせください。

東京窓口の京都移住コンシェルジュ▲東京窓口の京都移住コンシェルジュ 左から坂田・安田

大阪窓口の京都移住コンシェルジュ▲大阪窓口の京都移住コンシェルジュ 左から藤本・千葉・川中・川渕

 

相談窓口のお知らせ

東京(京都移住コンシェルジュ 東京窓口)

◆日時:水~日曜日(午前10時~午後6時)
※祝日、年末年始、ふるさと暮らし情報センターの休館日を除く
◆場所:ふるさと暮らし情報センター・東京
◆住所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8階
◆お問い合わせ:kyoto@furusatokaiki.net(相談事前予約)
イベント情報:http://concierge.kyoto-iju.com/event/tokyosoudan2016
※事前予約の方を優先させていただきます

大阪(京都移住コンシェルジュ 大阪窓口)

◆日時:木~土曜日(午前10時〜午後6時)
※祝日、年末年始、大阪ふるさと暮らし情報センターの休館日を除く
◆場所:大阪ふるさと暮らし情報センター
◆住所:〒540-0029 大阪市中央区本町橋2-31 シティプラザ大阪1階
◆お問い合わせ:06-4790-3000

京都(京都移住コンシェルジュ 京都窓口)

◆日時:月~金曜日(午前9時〜午後5時)
※祝日、年末年始を除く
◆場所:京の田舎ぐらし・ふるさとセンター
◆住所:〒602-8054 京都市上京区出水通油小路東入ル丁子風呂町104-2 京都府庁西別館2階(京都府農業会議内
◆お問い合わせ:075-441-6624

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京都移住コンシェルジュ

京都移住コンシェルジュ京都にUターンしたい。自然ゆたかなところで暮らしたい。そういった方々の想いをカタチにするため、伴走し応援しています。首都圏や関西での移住に関するセミナーやイベントから、田舎暮らしの体験や、空家を巡るツアーの開催や個別相談などにて、今まで知らなかった京都での暮らしの可能性をお伝えしています。

人と風土の
物語を編む

 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

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