東北新幹線も通る風情あふれる城下町
日本百名山の一つ、八甲田山の東側に位置する青森県七戸町。町の中心には東北新幹線の「七戸十和田」駅があり、「東京」駅からは約3時間、「仙台」駅や「新函館北斗」駅からは約1時間30分と、各地からのアクセスが良好です。青森市や八戸市といった主要都市だけでなく、十和田湖、八甲田山、下北半島などのレジャースポットへも車で1時間以内と便利な立地にあり、観光地への玄関口としても機能しています。
七戸町は、2005年、上北郡の七戸町と天間林村が合併し誕生しました。この付近は平安時代には既にまちとして開かれ、南北朝時代には八戸根城と共に南朝方の重要拠点となり、後には奥州街道の宿場町として、旅人や物資が集まる周辺経済の中心地として発展を遂げました。町内には、根城南部第八代城主の南部政光の居城であった国指定史跡「七戸城跡」や、日本最古ともいわれる羽子板が奉納されていた「見町観音堂」などがあり、城下町ならではの情緒が感じられます。
豊かな自然環境を活かした農業
町の主幹産業は農業。青森県は日本一のにんにくの生産量を誇り、七戸町は県内でも有数の産地です。八甲田山系の清流の恵みと厳しい冬の寒さに培われたコクと甘みが特徴で、フルーツ感覚で食べられる「黒にんにく」や風味豊かな「にんにくオイル」は、お土産としても人気。長芋やトマトの栽培も盛んで、地域で農業を営む有志が結成した「七戸町かだれ田舎体験協議会」では、特産品の収穫やハイキングなどのイベントを企画、この町ならではの自然との触れ合いや農業体験を楽しめます。
馬とともに育まれた文化
七戸町は古くから競走馬の産地として知られ、数多くの名馬を輩出しています。明治時代に建築された盛田牧場厩舎は国の有形文化財に登録されており、南部地方に特徴的な「曲家」の豪快な茅葺屋根を見ることができます。馬たちの雄姿を間近で拝みたい方は、是非毎年開催される「東北馬力七戸大会」へ!かつて地域で盛んに開かれていた大会を復活させたレースは迫力満点で、会場には地元商店街の屋台も並び、手作り感あふれる地域交流の場として親しまれています。
道の駅「しちのへ」の入り口には、日本ダービーで優勝したヒカルメイジとフェアーウィンの等身大オブジェが。新鮮な地元素材を活かした「馬肉ラーメン」や、馬の競り場でお供え物として捧げられてきた伝統的なお菓子「駒饅頭」、良馬育成を祈願して奉納されてきた「絵馬」など、馬と共に歩んできた町の文化が今も息づいています。
移住者に開かれた住みやすい環境
町では、移住者の多様なニーズや少子・高齢化による人口減少対策の必要性から、子育て支援策は周辺地域の中では最多を誇っており、妊娠から出産までのサポートはもちろん、中学3年生までの医療費や学童保育利用料の無料化、給食費補助などを実施しています。また、移住者に対しては、新築住宅建設補助や家賃補助、起業や就農支援などにも力を入れています。町では、特産品の「にんにく」、天間舘神社が「ヒナコウモリ」の繁殖地、「赤いトマト=血」、「城跡」などから連想される「ドラキュラ」をキーワードにした町おこしや、地元食材を使ったピザで競い合う「ピザカーニバルin七戸」など地域住民が一体となった町づくりも盛り上がりを見せています。さらに地域住民と移住者とで今年立ち上げた「しちのへ移住サポーターの会」では“移住者の交流の場”の提供や移住希望者への「お試し住宅」の提供など支援体制が整いつつあります。
地域おこし協力隊を募集中
そんな七戸町では農業分野の地域おこし協力隊を募集中です。5軒の農家さんのもとで農業研修生として経験を積み、独立を目指します。トマト、長芋、稲作など様々な作物を経験できる内容となっているので、自分に合っている作物、やり方、考え方などを見極めたい人にもおすすめです。まずは詳細をチェックしてみてくださいね。