先日の青森県滞在時に八戸圏域(※)の移住者交流会に呼んでいただいたので、その様子をお伝えします。
(※八戸圏域:青森県南部に位置する八戸市を中心に、おいらせ町、五戸町、新郷村、南部町、三戸町、田子町、階上町の8市町村で構成された地域)
この会は、八戸圏域(※)の移住コーディネーターを務める風間一恵さんが約1年ほど前から圏域市町村への移住者や地域おこし協力隊員に声をかけて始まったそうです。
会場は青森県三戸町にある「にんにく専門だるま食堂」。
名前の通りにんにく料理専門のお店で、料理はとにかく「にんにくがあふれる」味。
「人が”くせえ”って言いながら食べてるのがたまらない」と話す変態な店主・吉田さんも移住者。
周辺の移住者や地域でなにかおもしろいことをしたい、というような人がこぞって集まってくるお店です。
18時30分、乾杯
テーブルごとに簡単な自己紹介が終わると、一人ずつの自己紹介タイムです。
この日の参加者は28名。
顔ぶれは、移住者だけでなく、
各市町村の職員や田子町のお試し住居に滞在中だったご夫妻までバラエティ豊かです。
にしても、平日の夜に28名集まるのって、結構多いですよね。
主催者である風間さんも
「ここまで集まるとは思わなかった。この規模は初めて。圏域の移住者や地域で活動している人たちにこういうニーズがあったということだと思う」と、驚いてましたし。
自己紹介が終わると歓談の嵐。
ここで話を聞いたのは、佐野友美さん。
田子町出身でカフェをオープンするために今年Uターンしました。
戻ってくる前は、東京・南千住の老舗喫茶店「カフェ・バッハ」で経験を積んでいたらしい。普通にすごいです。
――佐野さんはなんでこの会に参加したんですか?
「町が開催していた勉強会で、地域おこし協力隊の川名さんに出会って、そのつながりですね」
川名(美夏)さんは協力隊の活動の一環として町内でカフェを運営している方で、「カフェ」をきっかけに意気投合したらしい。
――参加して、どうですか?この会。
「人と人、特にアクションを起こしている人とのつながりがうまれることがいいですね。それに役場の方が来ているのもいいと思います。」
佐野さんのような圏域出身者にとっても、既に活動や行動をしている人とつながりが生まれるこの会はとても良い機会だと感じます。
「オープンするカフェは人と人が繋がる場所を目指しているんです。町内だけでなく、八戸や弘前など町外からも沢山人がくるような場所にしたい」と笑顔で語ってくれました。
他にもいろいろな方に話を聞くと、大きく分けて3つくらいの理由で来ている様子。
・つながりを作りたい→横の展開で自身の取り組みを大きくしたい(加速させたい)
・日頃の悩みを発散したい、聞いてほしい
・とりあえず飲みたい
理由だけ見ると、都内の飲み会と大差ないですが、
この地域のことを、外の視点を持っている人同士で話しているから、内容がとにかくリアルで具体的でした。
そうして店中で激論が交わされる中で、
この会の開催を一番喜んでいたのは会場「だるま食堂」の吉田広史さん。
もともと福島の飲食店で働いていた吉田さんは、ニュージーランドでのワーキングホリデーを経て、「農業をカッコよくしたい」という想いから青森県三戸町に移住し就農。 にんにく農家を1億の農業法人にまで成長させた後、この「だるま食堂」をオープン、現在は店主として店を経営しています。
そんな吉田さんには「県外から来た人の居場所を作りたい」との思いが常にあったといいます。
「まさにこの光景を作りたかったんです。移住者や地域に熱い思いを持っている人が集まってくるそんな場所を目指してやっていたので」
今や周辺の面白い人が集まってくる「だるま食堂」という場所を持っている強みもありつつ、 その明るい人柄で、移住者だけでなく、
地元の若手農家や行政の担当者からも頼りにされています。
「ヨソモノということで、大変なことも沢山あったけど、悩んでも仕方ないからヨソモノであることを割り切った。結果を出せばいいってポジティブに考えてやってます。将来はコンサルティングや店舗プロデュースをやっていきたいですね。」
20時半、会は盛況のうちに終了。
その後、私も2次会までご一緒させていただき、ディープな圏域の夜を楽しませていただきました。
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八戸圏域がどんな地域なのか、 どんな人がどんな活動をしているのか、 ちょうど今度イベントがあるようですので、 この宣伝をして、このレポート記事が遅くなった罪滅ぼしにしたいと思います。
https://www.facebook.com/events/184891212059924/
https://www.city.hachinohe.aomori.jp/index.cfm/9,111617,218,html