三陸から始まっている新しいチャレンジ
岩手県内で、長期間にわたる地元企業での実践型インターンシップ事業を展開しているNPO法人wiz。これから春休みを迎える大学生に向けて、実践型インターンシップの魅力や岩手でのキャリアを考えるイベントを都内で実施した。
いま、岩手県の三陸地域では、東日本大震災から立ち上がり、新しいチャレンジをする企業や団体が多数存在します。その地域のチャレンジを一緒に創る実践型インターンシップは、必ず他では得難い経験になるでしょう。ココロココ編集部でも、2016年2月~3月にかけて実施される注目のインターンシップ先をご紹介!
【募集1】創業1年目!!釜石のシンボルを目指す「釜石海まん」のプロモーション
釜石市には今、被災を乗り越え産業活性化に向けて異業種の事業者が集積してきています。特に食の新製品を開発するプラットフォーム構築を目指して、市内に拠点を持つ水産、製菓、酒造等の事業者が集まった「釜石六次化研究会」では、各社の技術や経験を結集して釜石の魅力を具に詰め込んだ海鮮中華まんじゅう「釜石海まん」が誕生。「釜石海まん」の事業化を目指して設立されたKAMAROQ株式会社は、「釜石海まん」を起点にした様々な地域の魅力発信や広報活動を必要としています。新規プロジェクトの立ち上げに関わりたい人や、起業などに関心のある人等をインターン生として募集しています。
【募集2】女性が楽しめる大船渡を地域webサイトで発信
大船渡市にあるアローリンクス株式会社は、ソフトウェア・システム開発を中心としたIT事業を展開しています。単なるITシステムを作るのではなく、地域の課題を解決するために様々な企業・人々・資源、それにITをリンクさせた、社会システムを構築を目指しています。
同社では、「せっかく大船渡に住むなら楽しんでほしい」「多く女性に大船渡の楽しさ・良さを知ってもらいたい!」という思いから、大船渡大好き女子による、女性のための「大船渡の魅力」を発信するOhfunako(オオフナコ)プロジェクトが始まりました。地域での女性の働き方に関心がある人や、地域に住む人たちと向き合いながら地域の魅力の発見・発信したい人を求めています。
【募集3】釜石で活躍する人の魅力を発信し、釜石ファンを増やせ!!
震災後、全国から集まる多くのボランティアの力を借りて、釜石の復旧に取り組んできた「一般社団法人三陸ひとつなぎ自然学校」。現在は、ツーリズム事業と子ども事業を通し、釜石の長期的な復興に向け、地域づくり活動に取り組みを行っています。
今回のインターンでは、地域の「鉄人」と、地域の「お宝」に出会える体験型プログラム”かまとら”の情報発信をしていき、ぞれぞれの熱い思いをもつ地元の人と、釜石外の人々を結び「釜石ファン」の増加にチャレンジして頂きます。観光・地域づくり・自然に興味がある方や、自然の中の活動・フィールドワークが好きな方、釜石のために何かをしたいという想いを形にしてみませんか?
【募集4】創業200年、老舗醤油醸造業の売り上げ拡大を担え!!
震災で本店、工場、蔵を失った陸前高田市の老舗醸造業、八木澤商店。しかし、震災直後に就任した河野社長は「社員の雇用は絶対に守る」と誓い、再建に踏み出しました。今では、震災前の7割にまで売り上げが回復。さらに現在は、醸造業の枠に外れた様々な事業展開を行っています。
県内外の企業とコラボしたスイーツ、ソッセージ、せんべいなどの製品開発や、地域企業4社との共同ブランド、「madehni(まで〜に)」でスープなどの新たな商品作りにも乗り出した、進化を続けるメーカーです。老舗経営者とホンキの挑戦をしたいという、自らでアイデア・改善案を明示し、実行に移せる人や、チャレンジ精神あふれる人若者を大募集!
インターンシップの説明会の後は、「岩手で創る新しいキャリアのカタチ」と題して、交流会が開催されました。
花巻市で地域おこし協力隊として活躍する鈴木寛太さん。生まれも育ちも東京という鈴木さんが、花巻市でチャレンジしている取り組みや今後の展望を語った。
また、インターンシップの説明会に引き続き、岩手県奥州市出身の遠藤雅也さん(桜美林大学2年)からも、半年間にわたる実践型インターンシップから得られた知見や、今後地元で取り組むプロジェクトが紹介された。
最後は、岩手のお酒と食材を味わう交流会!
岩手出身の方も出身ではない方が集まり、相互に交流が生まれるのが「いわて時間」の特徴。UIターンを増やすためには、こうした交流をどんどん増やしていくことが重要なのかもしれない。
今回、イベントを主催したNPO法人wizでは、実践型インターンシップのコーディネートやUIターン促進を進める人材を募集中。こちらも要チェックだ。