定住前に一泊二日の島暮らし~島時々半島ツアー
その名の通り、周防大島への移住に興味を持つ方に、周防大島のことをもっと知って、試していただく1泊2日のツアーです。
2013(平成25)年1月に第1回のツアーが開催されてから、4ヶ月に1回ペースで年3回、これまでに4回のツアーが行われました。医療・買い物・住居・教育・農業・起業・生活費など、周防大島の基本的な知識を身につけてもらいながら、島にUIターンした移住の先輩たちとの交流会を開催したり、島のおばちゃんたちに郷土料理「茶がゆ」を作ってもらったり・・・・・・。
観光だけでは知ることがなかなか難しい、生きた情報を得られる機会や人との出会いをセッティングしています。
毎回15名程度の参加者があり、2013(平成25)年1月の参加者からは3組、2013(平成25)年5月の参加者から1組、それぞれ移住者が生まれています。まだ移住という形に落ち着いてはいなくても、このツアーをきっかけに周防大島に足を運んでくださる方も多く、ツアーで出来た縁で家探しや職探しを続けている方もいらっしゃいます。東京や大阪などで行われる移住フェアでは、周防大島ブースの応援に来てくださる方もいらっしゃって、とてもありがたいです。
▲周防大島6次産業の代表格「瀬戸内ジャムズガーデン」の農場見学(2013年10月)
▲田舎暮らしの憧れ?自給農家で田植え体験と農的な暮らしについてのお話
2013年5月のツアーに参加された宮地さんご夫妻は、8月に周防大島を再訪問。
「島のみなさんと交流がしたい」というご提案をいただき、片添ヶ浜オートキャンプ場にて、趣味のカレーと趣味の釣りで得たハマチをお刺身にして振る舞ってくれました。
そんな周防大島滞在中に、宮地さんが見つけたお宅からの景色がこちらです。
「この景色にホレたんです」という宮地さんは、来年春を目途に移住予定。
自分で育てた野菜と、自分で釣った魚をメインにした飲食店を経営する計画です。これから1年をかけて、改修と開業の準備をします。
周防大島がもっと元気になりそうなお店のオープンを、みんなが期待しています。
無料島人紹介所
新規就農や新規就漁、起業などを目指す若い世代の移住希望者を対象にした、島の人を紹介するサービスです。
移住希望者が周防大島でどんなことをしたいのか、その展望に合わせてどんな人を紹介するのか、経験談が活きそうな人をキャスティングしていきます。昨年11月上旬、はじめての利用者となった上妻さんは、「自分のみかん農園を持ちたい」という自称みかんオタクの若者。「みかんをやるなら周防大島で!」という熱意を持って、訪ねてくれました。
1回目の訪問では、20代~30代のIターン農家3名(内1名は柑橘農家、1名は果樹園経営者)と、行動力のある世話好きな先輩(70代)を紹介。
周防大島のみかん農家と農業の現状をなんとなく把握しつつ、「周防大島の中でも安下庄(あげのしょう)のみかんが一番うまいらしい」という情報をつかみました。
12月上旬には、「安下庄で空き家とみかん農園を探す!」という目的をもって、2回目の周防大島訪問。前回ご縁が出来た世話好きな先輩から、安下庄の同級生を紹介されたり、安下庄の農園主とお話をしたり、「安下庄でみかん!」の夢を叶えるための足掛かりを作りました。
間髪入れず、12月下旬の訪問では、ご希望の安下庄での空き家情報を得ます。「家と畑を一緒に見つける」という方向から、「周防大島に暮らしながら畑を探す」という方向へシフト。
1月中頃には周防大島町民となり、安下庄での暮らしをはじめました。早速ご近所のみかん農家さんのお手伝いをしながら得た情報で「農業担い手研修生」となり、この春から農協の臨時職員としての勤務と並行しながら、柑橘栽培を中心とした農業研修を受けています。若者ならではのスピード感でしょうか。
▲自宅付近でお手伝いしている農園にて。
周防大島で「眺めのいい家」を条件に空き家探しをしている人は多くいますが、なかなか苦戦しているようです。
「周防大島でみかんを作りたい!」という思いだけでやって来て、住む家にはこだわりの無かった上妻さんが見つけた家はかなりのグッドビューです。南には安下庄湾が広がり、北側には大島富士とも呼ばれる美しいシルエットの嵩山(だけさん)を背負っています。
[上妻みかん園ウェブサイト]http://www.sea.icn-tv.ne.jp/~agenosho/index.html
大人の下宿「島暮ら荘」
周防大島の暮らしを体験するための短期滞在型の賃貸物件です。
賃料は2週間2万円、3週間3万円、4週間4万円で、光熱水費込み。風呂トイレはもちろん、キッチンと簡単な調理道具を揃えていますので、近所のスーパーで買い物をして自炊をしていただくことも可能です。
地理的には島の中央部に位置していますので、島内のどこへでも30分以内くらいでアクセスできます。ここを足掛かりにすれば、町内散策も、空き家探しも、いろいろ便利に出来るのではないかと思います。近所のスーパーといっても自動車で10分程度掛かるので、その不便さも含めて島の暮らしを体験してみてください。
▲6畳ふた間にバス・トイレ・キッチン完備。テレビとエアコン、布団は3組あります。
今年1月に、約1ヶ月間「島暮ら荘」に入居していた石田さんは、滞在1週間で希望する物件と出会い、購入を決断しました。
滞在の主目的を果たし、残りの3週間は町内に4島ある有人離島に足を運んだり、周防大島散策を満喫したようです。
中でも、石田さんのリクエストでセッティングをお手伝いさせていただいた里山保全活動「ふるさと里山救援隊」「美しい三蒲を創る会」への体験入会と、里山資本主義的なライフスタイルを実践する循環型農家「うみとそらのたまご舎」さんとの出会いは、里山三部作として良い思い出になっているそうで、大変うれしく思います。
この春、石田さんも周防大島の住民になりました。
今後は、周防大島町内に繁茂する竹のバイオマス利用を研究したいとのこと。
具体的には、伐採した竹を乳酸発酵させ、肥料や防草マルチとして有効利用したいそうで、その実験用の畑探しが移住後の最初の課題になっています。
▲石田さん撮影の写真たち。素敵な瞬間瞬間の周防大島を捕えています。
移住相談窓口
周防大島町定住促進協議会の移住相談窓口にほぼひとりで立つのは、役場職員ではなく民間のファイナンシャルプランナーいずたにさん。
泉谷と書いて「いずたに」と読みます。
ここまで紹介してきた施策を企画し実行しているのもこのFPです。
過疎に悩む自治体の移住相談窓口という立場上、「誰でもウェルカム!」なスタンスになりそうなものですが、この男は違います。
「なぜ、この島に移住したいのか?」、「この島に移住して何がしたいのか?」、「それを実行する為の資格や経験はあるのか?」、「それで生計は立つのか?」など、移住希望者に厳しい質問をぶつけます。
その姿勢はかなりシビアなのですが、それで「やーめたっ」と思うのであれば、そういうことだし、それでも「移住したい!」と思えれば、そういう覚悟を決めての移住ってことなんでしょうね。「移住してもらってもすぐに出ていくようなことになれば、その人にとっても良くないし、受け入れてくれた地元の人にとっても悲しいことになる。」田舎暮らしの理想と現実のギャップをなるべく早い段階で埋める役割をしています。これぞ親身の移住相談だと思います。
FPいずたにさんは、「景色の美しさで飯は食えない」が移住ポリシーのように言いますが、周防大島の景色の美しさに救われる瞬間は多々ありますよ。悲しい気分の時は、瀬戸内ブルーのグラデーションが慰めてくれているような・・・・・・。
移住相談窓口にファイナンシャルプランナーが立つのは、全国で唯一周防大島だけのサービスです。生活設計を含む移住相談を無料で行っています。いずたにさん自身も7年前に周防大島にIターンした人なので、その経験も踏まえた話が聞けるはずですよ。
▲島時々半島ツアーではファイナンシャルプランナーによる「島暮らしマネー講座」も人気
こんな周防大島町定住促進協議会が企画する、お試し暮らしツアー「定住前に一泊二日の島暮らし~島時々半島ツアー」第5弾の開催が決定しています。
6月7日(土)~8日(日)JR山陽本線・大畠駅集合&解散で費用は9,800円~となっています。
上述の通り、周防大島に暮らすいろんな人に出会えるツアーです。
その出会いが周防大島への移住の足掛かりとなり、暮らしはじめた周防大島での日々を楽しいものにしてくれることでしょう。周防大島暮らしの本音を聞きに来てください。
お問い合わせは、周防大島町定住促進協議会まで。