記事検索
HOME > イベント開催情報 > ライフスタイル > 住まい >
開催日:

ローカルシフトvol.6「地方と東京を行き来する多拠点ワークと働き方を探る①」イベントレポート

このイベントは終了しました

地方暮らしの実践者と地方暮らしに興味がある人が、一緒に「移住」を考え交流する場である「ローカルシフト」。

6回目の今回は「地方と東京を行き来する多拠点ワークと働き方を探る①」と題して、地方と東京を行き来する多拠点ワークや新しい働き方の可能性をゲストと参加者と共に考えた。

今回のゲストは、映像作家の河村和紀さん。新潟県十日町市にある「山ノ家」の運営や、森の間伐プロジェクト「きらめ樹プロジェクト」を行っている。

toyamaeki_r

【定住だけじゃない、地方との関わり方】

出身地もしくは気になる場所を書いたシールを貼った参加者が4グループに分かれて、それぞれ自己紹介をするところから会はスタート。
そして、河村さんの経歴や活動内容の話へ。

河村さんの地方との関わり方での特徴は「行き来」をすること。
地方=定住をイメージしていた参加者にとって、このスタイルがとても新鮮に写り、地方と関わることをより身近に感じるきっかけになったようだ。

河村さんが空き家を紹介されたことがきっかけで2010年に新潟県十日町市で始めたヤマノイエプロジェクト。2011年には「山ノ家」がオープンし、滞在できる拠点ができた。

「東京と地方とを行き来することのメリットは、充実感が異なるのと、環境が変わると、何かを考える時に考え出すものも変わる」と河村さん。

▶山の家:http://yama-no-ie.jp/

また、河村さんが新たに始めたプロジェクト「きらめ樹プロジェクト」では、静岡県富士宮市で森の間伐の問題に取り組んでいる。森の問題を自分ごとにして、そこから何が生まれるかや、何年後かの未来を想像することがテーマだ。こちらも都市と地方を行き来することで、東京から森につながるアプローチをしている。

プレゼンの最後に、自分に合った地方を見極める判断基準として河村さんは、「美しいかどうかなど自分の感性に素直に、魂が求めるコミュニティかどうかだ」と教えてくれた。

河村さん自身、行き来している間に、十日町市に「行ってくる」が「戻ってくる」に変わり始め、第2、第3の故郷があってもいいと思ったという。地方と関わる上で一番大切なのは、そのような関係をつくれる人なのだ。

【地方との関わり合い方の可能性を探る】

toyamaeki_r

後半は、河村さんを交えて参加者の皆さんとワークショップが行われた。

最初のグループとは別のグループに分かれ、「河村さんのプレゼンで気になったこと」、「河村さんに質問したいこと」、「こんな働き方はどう?」といったことを話し合った。

toyamaeki_r

話し合いの中で参加者から出てきた、

・行き来ではその地方にコミットできないのでは?
・自分がここだと思える場所の条件は?
・どういうバランスで仕事をしているか?
・移動時間はどのように使っているのか?

といった疑問に対して、

・行き来でもずっと続けていれば認めてもらえる
・最初に良いなと思ったモノ・コトを大切に、やはり人が大事
・地方では持続的にできるくらいにして、東京で稼ぐ
・デスクワークをしたり、複数名での移動では話し合いをしたりと、使い分けている

と、河村さんがそれぞれ参加者と対話するように答えた。

toyamaeki_r

河村さんの答えを受けて、さらにもう一度グループごとにブレインストーミングをして、働き方ワークショップを行った。

参加者が一番気になっていて、移住のネックとなっているのが仕事をどうするかということではないだろうか。
この問題に対して、河村さんの「行き来」というスタイルや、最後の働き方ワークショップで出てきたアイディアを基に、参加者は各々自分なりの関わり方を掴めたようであった。

toyamaeki_r

ココロココ編集部
記事一覧へ
私が紹介しました

ココロココ編集部

ココロココ編集部ココロココでは、「地方と都市をつなぐ・つたえる」をコンセプトに、移住や交流のきっかけとなるコミュニティや体験、実際に移住して活躍されている方などをご紹介しています! 移住・交流を考える「ローカルシフト」イベントも定期的に開催。 目指すのは、「モノとおカネの交換」ではなく、「ココロとココロの交換」により、豊かな関係性を増やしていくこと。 東京の編集部ではありますが、常に「ローカル」を考えています。

人と風土の
物語を編む

 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

人と風土の物語を編む