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募集期間:2018.2.20
募集終了

5人の師匠の下で自分に合った作物を見つける!七戸町地域おこし協力隊を募集!

肥沃な大地で多くの作物が育つ七戸町。名産はにんにく、ながいも、ごぼうなど根菜類をはじめトマトや稲作も盛んです。
そんな七戸町でも、農家の後継者不足は著しく、大きな課題となっています。

今回募集する協力隊は、着任1年目、5軒の農家を一定期間で順番にまわり、それぞれの場所で指導を受けた後に、自分が手がけたい農作物を決めていきます。

このシステムのメリットは、
様々な作物を試し、一番自分に合った作物を決めることができること。
また、人間関係の中で合う合わないを感じた場合の対策が取られている点にあります。

そうはいっても農のプロを目指す上でどんな心構えがいるのか、今回は師匠となる5人に、手がけている主な農作物と、どんな方に来てほしいか、それぞれお話をうかがいました。

5人の師匠を紹介!

哘清悦(さそう せいえつ)さん

哘清悦(さそう せいえつ)さん

現在、町議も務める哘(さそう)さんは高等専門学校を卒業した後、大手自動車会社に就職しました。仕事は充実していましたが、遠い地で実家のことを心配しながら働き続けることに違和感を覚え、自分のペースで働ける農業をやろうと24歳で七戸町にUターン。青森県立営農大学校に入学し、在学中の1994年に、現在代表を務める有限会社みちのく農産を設立しました。

主な農作物はトマトですが、ほかに米、長いも、小松菜を作付しています。いずれも農協出荷がほとんどですが、長いものカット野菜やトマトジュースなど加工品も手がけ、道の駅や通販で販売しています。

「一度外に出て会社勤めをしたことで価値観が変わりました。退職する際に、農業をやるから辞めると同僚に伝えた時『いいなお前は』と言われたことがありました。会社員勤めの気楽さも厳しさも分かりますし、会社員が楽で農業が厳しいとも思いません。」

「研修生を受け入れる時にいつも話すのですが、農業の話の前に人生設計について考えてみてほしいと言っています。脱サラして農業をやりたい気持ちもよくわかりますが、七戸に来て農業をして暮らす人生設計で本当にいいのかどうか。過去にはそれで農業の道には進まなかった人もいますが、その方の大事な人生ですから、むしろそれでよかったという場合もあります。これから農業を始めたいという人には今何も持っていない分、むしろ選択肢があると思います。今は個人就農だけではなく、農業法人に就職するという方法もありますからね。」

寺澤和夫さん

寺澤和夫さん

寺澤農園の寺澤さんが手がける農作物は長いもを中心に、にんにく、ごぼう。特に長いもに関しては有名人で、長いも栽培の優れた技術により高品質多収入を実践し、地域農業のリーダーとして担い手育成にも貢献している農家に贈られる「長いもの達人」という称号を持つほどです。これは長いもの一大産地である青森県から4人しか認定されていません。行政からの信頼も厚く、県から依頼された農産物の試験的な作付も引き受けています。実は婿養子で、12年ほどの間は義実家の酒屋を継いでいたそうですが、転機がありました。

「今では青森の特産品として有名な長いもですが、これを先駆けて全国に売っていたのが義理の父でした。農業をやっているということは知っていたのですが、そんな実績のある人だとは思っていなくて。それを知ってからは、自分もトップクラスの長いも農家になりたいと、35歳で農家に転身しました。出られる研修はすべて顔を出し、あちこち見て回りましたが、そのたびに父親の偉大さを知り、プレッシャーも大きかったですね。今は収穫の喜びを知り、ものをつくるというのが楽しくなってきています。」

「一生懸命やる人を応援したいですね。少年野球の監督もやってきましたので、楽しめるように指導していきたいです。」

気田勉(けた つとむ)さん

気田勉(けた つとむ)さん

気田さんは「ももたろう」という品種のトマトをメインに、長いも、にんにく、米を作付しています。12頭の繁殖和牛に牧草地も所有しており、畜産と農業を並行することで、堆肥や廃棄物、資材等を循環利用する循環型農業に取り組んでいます。若い頃から実家の農業を継ぐことに迷いはなかったそうですが、一度外の世界を見てみたいと、20歳の頃に2年間、アメリカのオレゴン州に農業留学した経験を持っています。

「留学した2年間のおかげで、戻ってきた時には全国各地に仲間ができました。アメリカの農業は日本と違って規模が大きい。大卒農家が当たり前で、農業もひとつのビジネス。個人ではなくひとつの独立した企業体で経営しています。日本の農業にも勉強が必要です。受け入れる研修生に目的があってやる気があるならば、早く一人前になるよう育てますし、独立後も近くにいる限りはサポートを惜しまないつもりです。」

本間雅也さん

本間雅也さん

本間さんは七戸町の北にある野辺地町出身です。新規就農研修の受け入れ先が七戸町の哘さんのところであったことから、町内に土地も借りられることになり、現在に至ります。主要な農作物はトマトと春先の葉物野菜です。

本間さんは自らが経験した厳しさも含めて、研修生には現実を知って判断してほしいと話します。

「農業のいいところは自分のペースで仕事ができること。今の規模なら一人で食べていくには充分なのですが、60歳を過ぎてまで続けられるかというと、不安がないわけではないです。私の場合は実家が農家ではなかったですし、自己資金も土地も持たないところからスタートしたので、苦労の連続でした。そういった現実も知ったうえで、知らない土地で農業をやるということを真剣に考えてみてほしいですね。」

天間正大(てんま ただひろ)さん

天間正大(てんま ただひろ)さん

天間さんはご夫婦ふたりで繁殖牛2頭を肥育し、畑にはスイートコーン(とうもろこし)、キャベツ、いんげんなどを作付しています。ご夫婦でのライフスタイルは夏にがっちり働いて、冬はのんびりと遊んで暮らすというメリハリのついたもの。目標に向かうには天間さんならではのコツがあります。

「例えば米。米を作るというのは仕事であり、生活であり、レジャーにもなりえます。どういうことかというと、単純に作業としてみれば仕事でおしまいですが、帰りに山菜を摘んで、川でイワナでも捕まえていこうと考えると、まるで野外キャンプのようなレジャーになりますよね。考え方ひとつで楽しみに変わるんです。」

「来られる方は、この地でともに生きようとする人がいいですね。単なる農業経営者を育てるプログラムではないので、例えばお子さんがいれば学校のPTA活動だったり、地域の行事だったり、積極的に参加してもらえたら。そして、どういう農家になりたいのか。つきつめれば人生の最後をどう迎えたいのかを考えてきてほしい。それさえ決まっていれば、田舎暮らしの大変な日々も乗り越えられると思います。」

 

農業研修生を2名募集中!

平成30年度からは、町内農業者の農業技術や経営ノウハウを取得できる農業研修の取り組みも開始いたします。七戸町に移住し、新規就農を目指す方を募集します。

募集人数:2名

募集対象

(1)概ね20歳以上40歳以下の方で、性別、学歴は問いません。

(2) 三大都市圏をはじめとする地域(過疎、山村離島半等の地域に該当しない市町村)(注)に在住しており、委嘱後に七戸町へ生活拠点を移し、住民票を異動できる方。
(3)心身共に健康で、地域になじむ意思があり誠実に職務ができる方。
(4)農業に精通もしくは興味があり、就農を目指し、期間終了後は七戸町に定住する意欲のある方。
(5)普通自動車免許MTを有し、実際に運転ができる方。
(6)地方公務員法第16条(注)に規定する欠格事項に該当しない方。

業務・活動内容

(1)就農研修
町内の農業法人及び農業者等のもとで農業研修を受けていただき、就農に必要な技術・資格等を修得していただきます。

(2)就農に関する情報発信等
イベントや研修等へ参加していただき就農に関する情報発信などの業務を手伝っていただきます。また、就農・定住に向けた活動を実践していただきます。

雇用形態・期間

(1)雇用形態
地方公務員法第3条第3項第3号に規定する非常勤の特別職として、町長が委嘱します。

(2)任期
平成30年4月1日から平成31年3月31日までとし、活動状況や実績を勘案し、委嘱期間を更新するものとします。期間は、最長3年とします。

(3)活動時間
週5日以内の勤務で、1日あたり7時間45分を基本としますが、活動内容に応じて勤務日や勤務の時間帯は異なります。時間外及び休日活動を行った場合は振替対応とします。

報酬

月額167,000円
各種手当(通勤手当、時間外手当、退職手当等)及び賞与はありません。

待遇及び福利厚生

(1)社会保険:町で健康保険、厚生年金、雇用保険に加入します。 (2)休暇:年次有給休暇、夏期休暇等 (3)住宅家賃補助
隊員の住宅家賃について、月額45,000円を上限に町が補助します。(管理費、共益費、光熱水費並びに駐車場使用料を除く) (4)活動経費補助
研修、資格取得等に要する経費(旅費、受講料、受験料等)及び活動に必要と認められる経費について、1 年度につき200,000円を上限に町が補助します。

活動に要する経費に対応する補助等

隊員の活動に要する経費は、予算の範囲内で七戸町が負担します。 (1)作業用道具、消耗品等の支給
(2)協力隊員の受講が必須の研修に係る旅費の支給
(3)その他業務上必要と認められる経費

応募手続

(1)受付期間 平成29年12月15日(金)から平成30年2月20日(火)まで
郵送の場合は、平成30年2月20日(火)必着とします。
持参の場合は、受付時間は、土日・祝日を除く午前8時15分から午後5時までとします。

(2)提出書類 ①七戸町地域おこし協力隊応募用紙(応募用紙及び自己PR)
②住民票謄本(世帯全員分)の写し
③自動車運転免許証の写し
※提出書類は返却いたしません。

(3)受付場所及び応募方法 七戸町地域おこし総合戦略課まで書類を郵送もしくは持参にて応募してください。
応募用紙は七戸町ホームページからダウンロードできます。

選考方法

(1)第1次選考審査(書類選考)
書類選考のうえ、申込書到着後概ね1週間程度で合否の結果を通知します。

(2)第2次選考審査(現地説明会・面接選考)
第1次審査合格者については、別途第2次選考審査のご案内を通知します。
平成30年3月3日(土)~4日(日)の2日間の日程で現地説明会及び業務体験を行い、最終日に面接を実施します。
選考審査会場までの旅費については、町の予算の範囲内で補助いたします。
(交通費:上限 50,000 円、宿泊費:上限 8,000 円)
面接終了後、概ね1週間程度で合否の結果を文書で通知します。

申込・お問い合わせ先

〒039-2792 青森県上北郡七戸町字森ノ上 131-4
七戸町地域おこし総合戦略課(担当:佐藤)
電 話 0176-68-2422(直通)
ファクシミリ 0176-68-2804
E-mail genta-satoh@town.shichinohe.lg.jp

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ココロココ編集部ココロココでは、「地方と都市をつなぐ・つたえる」をコンセプトに、移住や交流のきっかけとなるコミュニティや体験、実際に移住して活躍されている方などをご紹介しています! 移住・交流を考える「ローカルシフト」イベントも定期的に開催。 目指すのは、「モノとおカネの交換」ではなく、「ココロとココロの交換」により、豊かな関係性を増やしていくこと。 東京の編集部ではありますが、常に「ローカル」を考えています。

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 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

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