記事検索
HOME > はたらく > リモートワーク >
2017年9月19日 ココロココ編集部

“ローカルの入口”南房総で、はじめてのサテライト。【イベントレポート】

9月8日(金)、東京・新宿の「HAPON新宿」にて南房総市主催のイベント「“ローカルの入口”南房総で、はじめてのサテライト。」が開催されました。 南房総市が実施する「おためしオフィスサテライト事業」の魅力を、実際にサテライトを利用するゲストの話を聞きながら感じられるこのイベント。今回はその様子をレポートします!

まずは自己紹介から!

イベント当日、会場には約30名ほどの参加者がいらっしゃいました。まずは近くの席の方とお互いに自己紹介からスタートです。

自己紹介の様子

皆さんさまざまな思いを持って会場にいらっしゃったようで、本編スタート前からなかなかの盛り上がり!

南房総市ってどんなところ?

続いて南房総市の根形さんから、南房総市の魅力を紹介していただきます。

房総半島の最南端に位置し、海に里山にと豊かな自然に囲まれる南房総市。 都心からは車で約1時間半とアクセス良好な立地でもあることから、「リモートワーク」「2拠点居住」の地としてのニーズが高まっています。補助金や子育て支援制度など、市によるサポートも充実しており、移住にもうってつけの土地です。

海があるため夏にはサーファーの方が多くやってくるとか! 年間を通して過ごしやすい気候の土地なので、寒くなるこれからの季節は避寒地として訪れることもできますね。

ゲストによるプレゼン「それぞれが感じる南房総」

いよいよゲスト3人によるトークタイムに入ります。

馬場未織さんによるプレゼン

まずは「NPO法人南房総リパブリック」代表の馬場未織さんのお話。 生まれた時からずっと都心暮らしだった馬場さんですが、縁あって南房総に二つ目の家を持つことに。

田舎暮らし初心者の馬場さんを手助けしてくれる地域の方々に対し、何か恩返しできないだろうかと考え、「NPO法人南房総リパブリック」を設立することになりました。 「NPO法人南房総リパブリック」では、こどもとオトナのための「里山学校」や、里山空間を使ったものづくりの場「三芳つくるハウス」など、南房総の環境を存分に活かした活動を展開。その一つとして空き家の活用もしており、そのつながりでサテライトオフィスのコーチングにも実験的に携わっています。

馬場さん

馬場さんのお話の中でも印象的なのは、 「仕事をする時に、何かをあきらめながら質をあげていくのではなく、何かを手に入れつつ質をあげていくことは可能だし、南房総ならそれができると思いました。」 という言葉。

田舎の良さを実感し、ついにはその地で団体を設立するまでに至った馬場さんの言葉には説得力があります。

内藤まりこさんによるプレゼン

続いてのゲストは、明治大学情報コミュニケーション学部の専任講師である内藤まりこさん。 内藤さんは、自他共に認める「サテライトオフィス使用率No.1」の南房総ラバー! 使い心地を最も把握している分、話を聞く来場者の皆さんの耳も大きくなります。

内藤さん

内藤さんが講師として携わる、通称「明治大学南房総ゼミ」では、学生たちが南房総に様々な形で縁のある人々へインタビューを実施し、その内容をベースとした物語の創作活動を行っています。そのインタビューにあたり、対象者の紹介やサテライトを拠点スペースとして借りるなど、南房総市からの手厚いサポートを受けてきました。 企業に限らずサテライトを利用させてもらえたり、サポートしてもらえるのは南房総市の強みであり、注目ポイントなのです!

学生たちと頻繁に訪れている内藤さん曰く、 自然豊かな土地は地方を回れば他にもたくさんあるけれど、都心からのアクセスが良好な上、ここまで事業としてサポートの手厚いサテライト事業は南房総しかないとのこと。 南房総サテライトの一つである「シラハマ校舎」には机・イスはもちろん、プロジェクターもあり、大学のゼミ授業がいつでも開ける設備が万端。きれいなキッチンやゲストルームもあるので宿泊にも十分対応できます。

大学というビジネスとは違った立場からみたサテライト事業のメリットを知ることができました。

奈良織恵さんによるプレゼン

三人目のゲストは、今回のイベントを企画・運営する「株式会社ココロマチ」で働く奈良織恵さん。 ココロマチと南房総市とのお仕事の縁もあり、昨年9月からサテライトである「シラハマ校舎」の一画をオフィスとして利用しています。

奈良さん

奈良さんは2001年、学生時代にはまったブラジルへ今度は社会人として、仕事をしながら半年間滞在。その際にリモートワークへ興味を持ち始めたそうです。 サテライトにココロマチとして入居してからは、オンラインミーティングを実施してみたり、本社のある新橋ではなく南房総に社員たちが出社してみたりと、全社で実験中。多様な働き方・暮らし方を模索しています。サテライト事業を仕事としてPRする奈良さんが語る、南房総で働く・暮らすメリットとは?

ミーティングの雰囲気がいつもと異なりリフレッシュされる。社員間のコミュニケーションも促進される!車社会なのでペーパードライバーでも運転技術が向上する(笑)!などなど盛りだくさん。

一方では、担当する仕事によっては南房総になかなか足を運べず、社員全員が平等に使えないといった課題もあるそうです。

企業としてサテライトに入居して感じた、メリットだけでなく多少のデメリットも含めてのお話。参加者もそれぞれの職場の現状と照らし合わせながらよりリアルに感じることができた様子!

「2017年度お試しサテライトオフィス事業」紹介

ここで南房総市公認プロモーターである永森昌志さんから、サテライトオフィス事業について詳しく紹介。 今年度、総務省「お試しサテライトオフィスモデル事業」に採択された南房総市は、都内セミナーや現地での「お試し滞在」受け入れ、現地ツアーを開催していきます。今回のイベントもそのプロジェクトの一環でした。より具体的な話だけあって皆さん画面に目が釘付け。

永森さん

「サテライトオフィスという選択は、自分がどう生きるのかにつながりますよ」という言葉は、来場者のみなさんになかなか響いたようでした。
サテライトオフィスの施設やイベント情報は「南房総お試しサテライトオフィス特設サイト」にて情報更新していくそうなので、気になる方はご覧になってみてください。

クロストーク「私たちが南房総に行く理由」

最後に来場者から質問を募集し、ゲストの方々に答えていただきました。Q&Aの一部をご紹介!

クロストーク

Q.気になる家賃はおいくら…? A.シラハマ校舎は6万/月で学校の教室半分分。水回りの整備は予めされてるし、机椅子等の備品も用意されているので、イニシャルコストはないに等しいです!

Q.不便さを感じることはある? A.都市の方が向いてる点、南房総の方が向いてる点はいろいろある。例えば紙書類だと、現地に行ってサインしないとどうしようもないからリモートには向いてないとか…。うまくバランスをとるしかないですね。

南房総の食材を使って交流会!

本編終了後は、ケータリングをいただきながらの懇親会。気になるメニューは、南房総産のなすと新生姜を使用した「なすと葡萄の新生姜マリネ」、同じくきゅうりを使用した「鮭のソテー ヨーグルトタルタルソース」。どれも美味しくいただきました。

なすと葡萄の新生姜マリネ

サテライト入居にあたって気になる点を市の方に直接聞いてみたり、来場者同士で働き方について意見交換をしたりと、さまざまな情報交換ができたようです。

都心に近い地方であり、田舎暮らし初心者にはうってつけの“ローカルの入り口”、南房総。 ぜひ実際に土地に足を運んでリアルな空気を感じ、働くこと・暮らすことについて考えてみてはいかがでしょうか。

ココロココ編集部
記事一覧へ
私が紹介しました

ココロココ編集部

ココロココ編集部ココロココでは、「地方と都市をつなぐ・つたえる」をコンセプトに、移住や交流のきっかけとなるコミュニティや体験、実際に移住して活躍されている方などをご紹介しています! 移住・交流を考える「ローカルシフト」イベントも定期的に開催。 目指すのは、「モノとおカネの交換」ではなく、「ココロとココロの交換」により、豊かな関係性を増やしていくこと。 東京の編集部ではありますが、常に「ローカル」を考えています。

人と風土の
物語を編む

 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

人と風土の物語を編む