記事検索
HOME > つながる > ゲストハウス >
2021年3月26日 山岸 奈緒

ココロココ編集部が高知でワーケーション体験3日目!古民家でのんびり&歴史に出会う編

3日目は、天の川を生まれてはじめて見た興奮で寝不足が続いている山岸がレポートします!

山と海に囲まれ、空気も澄んでいる室戸は星空も圧巻。東京の空ではすぐに見つけられるオリオン座が、どこにあるのか分からなくなるほど無数の星が見えました。
「ユネスコ世界ジオパーク」に登録されている室戸ですが、この星空も含めてまさに「大地・自然」を全身で感じることができる環境だと思います。

感動続きの高知旅、いよいよ最終日です。

1日目!室戸の大地の成り立ちを知り、海を味わう編

2日目!室戸の深海が育む、豊かな魚と触れ合う編

安芸の古民家で心落ち着くワーク体験

宿泊した「MUROTO base55」で朝食と簡単な仕事を済ませ、安芸市にある古民家ゲストハウス「Hostel 東風ノ家」に向かいます。

どこに行っても新鮮な魚料理がいただける

「Hostel 東風ノ家」は宿泊だけでなくレンタルスペースとしても利用できるゲストハウス。昭和12年築の木造平屋はとても風情があり、一歩踏み入れただけで心が安らぎます。
各スペースには「草木」「虎」など名前があり、一人仕事やワークショップ等、目的に合わせて使い分けられます。

「Hostel 東風ノ家」入り口。赤い暖簾が可愛らしい

古民家ならではの落ち着く空間が広がる

オーナーの仙頭杏美さんはここ安芸市の出身。前職で高知県東部の魅力を伝える企画編集・ライターをしていましたが、「やはり地域を盛り上げるプレーヤーが必要!」と2020年、宿を開業しました。

安芸市の魅力を熱く語ってくださった仙頭さん

宿泊だけで完結せず、街の日常に入り込んでもらいたいという仙頭さん。

「海辺で仕事できるように持ち運びできるデスク・パラソルも貸し出しています。街の商店で買い物したり、宿のカフェラウンジで地元の方とお話ししたり……また来たいと思っていただけるような体験を提供したいです。安芸市や高知県東部のファンが増えていくと良いなと思います」

仕事も捗ります!

名物「釜揚げちりめん丼」をいただく!

釜揚げちりめん丼

安芸漁港の水揚げ量が最も多いのはシラス。その「ちりめんじゃこ」を使用した「釜あげちりめん丼」はまさにご当地丼。市内では16店舗で食べることができるそうです。私たちは「廓中ふるさと館」でいただきました。

このお店では「かき揚げちりめん丼」も人気です。ちりめんじゃこと山菜のかき揚げの下に、さらに釜揚げしらすが敷き詰められているというボリューム感!柚子果汁で作られた「ゆず酢」をかければ、揚げ物でもさっぱり食べることができました。とても美味しかったです!

ボリューム感抜群のかき揚げちりめん丼

朝ドラの舞台にもなった「野良時計」

昼食後は「廓中ふるさと館」周辺を散策。地元のガイドさんに案内していただきながら、まずは安芸城跡へ向かいます。

安芸城跡を囲むお堀

鎌倉時代の1308年頃に築城された安芸城は安芸氏代々の居城でしたが、戦国時代末期の1569頃に長宗我元親との合戦に敗れ、焼失しました。現在は市立の歴史民族資料館と書道美術館があり、今も残るお堀などからもその歴史を感じることができます。

江戸時代にタイムスリップしたような気持ちに

「土居廓中」は、江戸時代に土佐藩家老五藤家により形成された武家町。国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されており、町割や道路の形状、道幅などが当時のままになっています。

狭い道幅に対して広い側溝

竹やウバメ樫の生垣、安芸川の河原石や古瓦を赤土で固めた練り塀、自然石の縁石を使った側溝、強風の風向きによって右瓦と左瓦に葺き分けられた屋根瓦など、特徴的な景観を形成する要素が盛りだくさん。

安芸川の河原石や古瓦を赤土で固めた練り塀

明治時代の文明開化の薫りを伝えるものも残されています。
「野良時計」は、土居村の大地主だった畠中源馬が、野良仕事をする人に時を知らせるため、明治20年頃に制作。NHK朝連続テレビ小説『ノンちゃんの夢』(昭和63年)の舞台にもなりました。

菜の花畑の向こう側に見える野良時計

なんと歯車から分銅まですべてが手作りなんだそう。現存する最古の国産時計ということで、1996(平成8)年には国の登録有形文化財に指定されています。

海に向かって飛び出すカフェ

続いて訪れたのは、芸西村にあるカフェレストラン「SEA HOUSE」。全面ガラス張りの店内からは、空と太平洋を独り占めにできる絶景が広がります。

店内からの景色

贅沢にも、2階一番奥の席でフレンチトーストをいただきました!この食パン、同じく高知県の安田町にある「ものづくり工房 安田」の「極生食パン」を使用。ハチミツや練乳を配合して作られたふかふかのパンにベリーソースがたっぷりかかっていて、頬が落ちそうでした……。

フレンチトースト

海の味覚を堪能できるパスタや高知県産の米を使った御膳などフードメニューも豊富なので、お昼時に訪れるのもおすすめです。
ここでもパソコンを開いて少しお仕事。

コーヒーカップもとても可愛かったです

旅の最後に立ち寄りたい。絶景の道の駅

高知旅も終盤。空港へ向かう前に、「道の駅やす(ヤ・シィパーク)」に立ち寄りました。
まずは「直営土産物 ヤ・シィ店」でお土産探し。柚子酒や柚子ポン酢、柚子のラングドシャなど柚子尽くし。他にもレトルトの「土佐くじらカレー」「はちきん地鶏のチキンカレー」や、ブリやカツオなど魚介の缶詰など、高知らしい土産物がたくさん。どれも捨てがたく目移りしてしまいました。

「直営土産物 ヤ・シィ店」外観

私が買ったものの中でも特におすすめしたいのが「土佐ぶんたん(果皮砂糖漬け)」。ぶんたん果皮の酸味、苦味と砂糖がマッチしていてとても美味しかったです!

ぶんたん果皮砂糖漬け

お土産を買った後は、「ヤ・シィパーク」内を見学。運営会社「株式会社ヤ・シィ」の専務取締役・堀川里望さんに案内していただきました。

堀川さんのお話を伺う

堀川さんのおすすめが「レストラン&カフェ mana*mana」内で販売している「フルーツアイスバー」。色とりどりのアイスが並んでいて、写真映え必至です!店内の海側はオーシャンビューのカウンター席に。テラス席もあり、ここで海を眺めながら仕事をしたらとてもはかどりそうです。

フルーツアイスバー

パーク内の砂浜に接する部分には、板張りの「ボードウォーク」が設置されています。歩くも良し、写真を撮るのも良しのおしゃれな雰囲気。

夕日ならさらに綺麗だったはず

夏場は海水浴場としても開かれるそう。シャワーや更衣室などが完備されているほか、浮き袋・パラソル・ビーチチェア等のレンタルもあります。高知最後の思い出として、ここで海水浴を楽しむのも素敵ですね!

そして東京へ……

まとめ

3日目は、安芸市の歴史や自然環境に触れられる一日でした。古民家ゲストハウスや砂浜、少し遠くに見える山、土居廓中の街並みなど、安芸市ならではの空気を堪能することができました。
安芸市へは高知駅から土讃線で一本。高知に来たらぜひ訪れてほしい場所です。

ワーケーション環境としても、身近な自然環境や地元の方と交流できる場、買い出しにも困らない程よい市街地感と、欲しいものすべてが揃った立地と言えます。
ここでは紹介しきれなかった「手結港可動橋」や港の夕凪など、時間が止まっている気さえする穏やかな街の雰囲気。足を運んで、そして可能なら少し長めに滞在して、ぜひ味わってください。

「手結港」の夕暮れ

以上、高知旅3日目は山岸がお届けしました!

1日目!室戸の大地の成り立ちを知り、海を味わう編

2日目!室戸の深海が育む、豊かな魚と触れ合う編

山岸 奈緒
記事一覧へ
私が紹介しました

山岸奈緒

山岸 奈緒ココロココ編集部所属。趣味は書道、合唱、テニス、妹との井戸端会議。アフターファイブはよくドラクエをしています。

人と風土の
物語を編む

 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

人と風土の物語を編む