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2017年3月29日 OSHULIFE

ミルクとワインとクリーンエネルギーのまち岩手県葛巻町。観光まちづくりのプロジェクトメンバー募集

岩手県葛巻町の人口は約6500人。若い世代の流出による人口減少が問題となっています。対策として町では町民、民間企業、行政が一体となって、観光産業を中心としたまちぐるみでの地域活性化を図る「くずまき型DMO」を実施。

「くずまきデスティネーションプロジェクトチーム」として「くずまき型DMO」の一翼を担う6名の地域おこし協力隊を募集します。

今回は、その一員である「くずまき型DMO観光コーディネーター」に求められる役割を「いらっしゃい葛巻推進室」のおふたりにお伺いしました。

ミルクとワインとクリーンエネルギーのまち

岩手県の北東部に位置し、周りを標高1,000メートルの北上山系に囲まれる葛巻町。森林が総面積の86%を占める自然豊かな高原のまちです。

まちの基幹産業は酪農。明治25年に乳用牛であるホルスタイン種を導入して以降、飼育数、生乳生産量ともに東北一を誇ります。特産物である山ぶどうを使用した「くずまきワイン」は1987年から製造。国産ワインコンクールにおいて数々の賞を受賞しています。また、高原の風を利用した風力発電機でのクリーンエネルギー開発を行い、エネルギー自給率は160%。エネルギー開発の先進地としても注目されています。

これら3つの産業から、「ミルクとワインとクリーンエネルギーのまち」というキャッチフレーズを掲げまちの活性化に取り組んできました。

1978年から製造されている特産品の「くずまきワイン」▲町内外の人達から愛されるくずまきワイン。まちに古くから自生する山ぶどうが使用されています

 

毎年150〜200人前後。深刻化する人口減少

一方で、現在の人口は約6500人。ピーク時の昭和35年以降、毎年150〜200人前後が減少し続けています。特に、進学や就職を機にまちを離れることが多く、若い世代の流出が全体の人口減少へ大きな影響を与えています。

深刻化する人口減少対策として、葛巻町では平成28年4月、移住定住係と商工観光係からなる「いらっしゃい葛巻推進室」を設置。「交流人口の増加」「雇用の確保」「移住定住対策」それぞれの取り組みを一体的に推進しています。

いらっしゃい葛巻推進室の兼平俊亮さんと吉澤晴之さん▲いらっしゃい葛巻推進室の兼平俊亮さん(左)と吉澤晴之さん(右)

 

葛巻型DMO。観光によるまちづくり

この新しい部署でまちの大きな課題解決に臨むのが、兼平俊亮さん(写真左)、吉澤晴之さん(写真右)のおふたり。

「若い世代が魅力を感じる仕事が少ないことが葛巻を離れてしまう原因だと思っています。新たな仕事を生み出すために、葛巻にある地域資源を活かした観光を産業化することが有効ではないかと考えました」と室長を務める兼平さん。

葛巻町では平成28年9月に「くずまき観光地域づくり協議会」を設立。行政だけでなく、町民、民間企業も一体となって、観光産業を中心としたまちぐるみでの地域活性化を目指す、「くずまき型DMO」の構築を進めています。

葛巻の基幹産業は酪農▲広がる高原と牛と風車。葛巻町の資源を活用し、観光産業でのまちづくりを目指します

今回は、「くずまきデスティネーションプロジェクトチーム」として、「くずまき型DMO」の一翼を担う6名の地域おこし協力隊が募集されます。

高原牧場観光プロデューサー
「くずまき高原牧場」の魅力を生かした体験型・宿泊型観光商品の企画、実施

高原牧場製品エバンジェリスト
「くずまき高原牧場」製品を通じた町のブランドイメージ・認知度の向上

スイーツプロデューサー/パティシエ
葛巻町の製品・素材を生かしたスイーツの開発、販売

くずまき型DMO観光コーディネーター
まちの観光をトータルコーディネートするための仕組みづくり

葛巻高校魅力化コーディネーター
まちづくりの担い手となる人材育成、「山村留学」のプロモーション

くずまき型酪農構想実現コーディネーター
酪農支援組織の設立など酪農家の生産改善に向けた取り組み

 

町の観光をコーディネートする「くずまき型DMO観光コーディネーター」

地域おこし協力隊には、外からの視点を活かし、地元の人達に刺激を与え、新たな価値を生み出すことが求められます。

「その中でも『くずまき型DMO観光コーディネーター』はそれぞれの地域おこし協力隊と連携し、まちの観光コーディネーターとして活躍してほしい」と兼平さんは言います。

インタビューに応える兼平さんと吉澤さん

「今まで観光を産業として捉えるという概念がなかったので、課題だらけです」と町内出身者である吉澤さんは厳しい現状を感じてきました。「特に、情報発信の弱さ、観光案内をする窓口が存在していなかったことが問題です。まちにある資源を活かすためには、人を惹きつけるデザイン力も必要だと感じています」と話します。

「まず1年目は、私達と一緒に業務に携わりながら葛巻のことを知る時間になります。それ以降は他の協力隊員と連携しながらそれぞれの活動を組み合わせたり、SNS等による写真を使った情報発信を行ったりとまち全体の観光をコーディネートする窓口を担っていただきたいです」

インタビューに応える兼平さん

さらに吉澤さんは「まちの観光施設や特産品をブランディングして地域内外に発信していく地域商社を立ち上げることを目指しています。観光コーディネーターの方だけでということではなく、活動していく中で関わりができた人達とともに立ち上げを目指してもらえれば嬉しいです」と話します。

設立予定の地域商社の立ち上げをするために、町内外の人達との関係性を築きながら活動してほしいとのこと。

具体的な人物像として兼平さんは、「物事に挑戦する意識の強い人、コミュニケーション能力の高い人が向いているのかなと。欲を言えば旅行業の知識や語学に長けているとさらにいいですね。町内外の人達と繋がりをつくりながら、地域資源の新たな活用方法をどんどん試していただきたいです。私達も活動をしっかりサポートしていきます」と話します。

「何よりも肩肘はりすぎず、地元の方たちと触れ合い、地域にとけこみながら、楽しむことを一番に大切にしてほしいです」と吉澤さん。葛巻の魅力を誰よりも実感し、その魅力を最大限に活かして地域内外に発信する人物を求めています。

町全体の観光コーディネート、仕組みづくりに興味がある方は、下記募集要項の『くずまき型DMOコーディネーター』をご覧ください。

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