国や地方自治体は、移住や地域との交流をバックアップする数多くの事業を手がけている。いわば「移住サポーター」でもあるのだ。地域を、日本を元気にするため、参加する側の立場としてうまく制度を活用してみたい。
移住者希望者に対する手厚いサポートを行う自治体が増加
地方自治体の中にも、移住やUIターンの推進に力を入れているところも多い。まず、積極的に定住施策を行っている、京都府綾部市の行う交流・定住支援事業を例にとってみると。
京都府綾部市では、市内への定住を考える人を支援する「あやべ定住サポート総合窓口」を設置している。この窓口では、住宅・就農・就職など定住に関する各種の相談を受け付けるほか、空き家の情報や農村都市交流イベントの開催案内、地域情報も随時提供している。「移住に興味があるけれど、何から始めていいかわからない」とう人は窓口に問い合せができるような体制をとっている。主要なサポートは以下のとおり。
- 空き家紹介・・・市内の空き家物件を調査し、所有者から承諾があった物件を公開。
- 地域活動支援・・・U・Iターン実践者や地域活動実践者たちで組織された「あやべ定住サポート隊」がノウハウを活かし、定住に向けたさまざまな質問・相談に応じる。定住を希望する方と地域とのコミュニケーション促進を応援・支援。
- 就農支援・・・府、市の関係機関と連携し、新しく農業を始めたい人に就農に関する相談や各種研修、イベントなどの情報提供を行う。
- 就業、就職支援・・・「京都ジョブパーク北部サテライト」を中心にして、若年層向けの正社員位なるための相談・支援、ミドル&シニア向けの転職や再就職の相談に応じる。
このように、住まいから地域住民との触れ合い、仕事まで、他エリアからの移住者に向けたサポート策は多様だ。多くのメニューを用意している自治体もあれば、単独メニューとして実施しているケースもあるので、自分の移住プランに必要なサポートを探してみるといいだろう。