「ここでしかできない仕事と場をつくる」
岩手県大船渡市でWEB制作やシステム開発を行うIT企業「アローリンクス株式会社」を創業した川原夕輝さん。生まれも育ちも大船渡市の川原さんは、大学進学で地元を出た後、都内のIT企業で働き、2010年に大船渡市に戻ってきた。
「生まれ育ったところで働きたい」
そんな思いが強かったそうだ。
「どこでもできるのがITの強みで、ITのチカラで地域の産業を盛り上げていきたい」とビジョンを語ります。2011年3月の東日本大震災で会社も被災したが、現在は除所に売上を伸ばし、次世代へつなげる仕事を創りたいと考えている。
川原さんは、「地域には仲間が足りない」と、岩手には活躍できるフィールドがたくさんあることを熱心に説明しました。
そのような中で、若手の「IT×地域人材」を育てたいという意識から「IWATE実践型インターンシップ」による大学生の受入を行っています。
「女性が生きやすい社会にしたい」
文教大学2年生の中野桃菜さんは、「女性が生きやすい社会にしたい」という想いから、女性目線の情報発信サイト「オオフナコ」を運営しているアローリンクスに強く興味を持ち、インターンシップにエントリーしました。
インターン期間中は、アローリンクスの新規事業である「オオフナコ(http://ohfunako.com/)」に関わり、コンテンツの拡充と地元企業さんなど連携したコラボイベントを開催しました。
インターン中の目標を「大船渡のアイドルになる!!」を掲げ、地元メディアが大量に出演して大船渡の宣伝を行うなど、目標にふさわしい実績を残しました。
「オオフナコ」だけでなく、ラジオ、SNS、イベント、新聞など、様々なメディアや手法で大船渡市の魅力を発信した中野さん。
「自分なりの目線で発信することの難しさや楽しさ、インタビュー相手の想いを引き出すことを学んだ」
と、岩手でのインターンシップに飛び込んだ感想を語ります。
「岩手への関わり方は、たくさんの方法がある」
「IWATE実践型インターンシップ」以外にも岩手に関わる方法として、ココロココ編集部の佐藤柊平から事例紹介がありました。岩手県出身の佐藤は、普段は仕事で全国各地の地域を担当しながら、プライベートな時間は地元を盛り上げるため地域づくりやイベント開催等を行い、様々なアプローチで岩手との接点を深めています。
(1)東京で岩手のイベント等に参加する
(2)東京で岩手のプロジェクト等を手伝う
(3)東京で岩手のマイプロジェクトを実施する
(4)東京から岩手に通いプロジェクト等を実施する
(5)仕事にする!
この5段階で、それぞれどのような方法があるかを具体的に紹介し、将来的なUIターンに向けて、首都圏でできることがたくさんあることを紹介しました。
「岩手を将来的な進路選択の1つに」
最後は、このイベントの主催者であるNPO法人wizの黒沢惟人さんから、自らのUターン過程や想いを紹介しました。
大学まで岩手県内で育った黒沢さんは、就職活動時に岩手県内だけで生きることへの危機感を覚え、都内の大手IT企業に就職します。しかし、東日本大震災で岩手にUターンし、県内で様々な仕事や人に出会う中で、「岩手で働く」ということの魅力を感じるようになったと言います。
「岩手では、首都圏にくらべて1人ひとりの存在感が大きいです。組織ではなく“人”と仕事をしている実感を持っています。岩手には、まだまだ若い世代が活躍できるスキマがたくさんると思います。」
と、Uターン後の価値観を紹介しました。
「岩手と関わるきっかけを提供したり、岩手が将来的な仕事や暮らしの選択肢に入るように活動を広げていきたい。」
と今後のビジョンを語ります。
1時間限定の交流タイム!
ゲストトーク後は、岩手のソウルフード「福田パン」や地ビールを味わいながら交流会です。ゲストと参加者の皆さんが、「岩手への関わり方」「将来へのUIターン」を語らいました。普段、岩手の情報に触れる機会の少ない方にとっては、新しい岩手の情報に触れる機会になったのではないでしょうか。
今後もNPO法人wizとココロココ編集部は、様々な連携を行い、岩手への関わり方の提示やUIターン促進の様々な取り組みを展開していきます。