国がすすめる移住支援、地域活性化の流れ
人口減少や高齢化等の進行は、特に地方において著しい課題となっている。一方都会に暮らす人々の中には地域社会への貢献をしたい、地方の人とのつながりを大切にしたい、というニーズが高まっている。こうしたミスマッチ状態を解消するために、国もいくつかの支援策を実施している。きっかけが欲しい日人や、自分だけで動くことに戸惑いがある人は、こうした制度をうまく活用してみてはいいだろう。
■最大で年間200万円の報酬と、150万円の活動費が支給される活動
【地域おこし協力隊 総務省】
地域おこし協力隊は、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に誘致し、その定住・定着を図ることで、上記のような意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とする取り組み。
具体的には、地方自治体が都市住民を受入れ、地域おこし協力隊員として委嘱し、一定期間以上、農林漁業の応援、水源保全・監視活動、住民の生活支援などの各種の地域協力活動に従事してもらいながら、当該地域への定住・定着を図っていくもの。1~3年間住み込み、年間最大200万円の報酬と、最大150万円の活動費が支給される。
「都会を離れて地方で生活したい」「地域社会に貢献したい」「人とのつながりを大切にして生きていきたい」「自然と共存したい」「自分の手で作物を育ててみたい」といった思いを抱いているならば、チェックしてみるといい。
【田舎で働き隊! 農林水産省】
「田舎で働き隊!」とは農林水産省が主導する事業(農村活性化人材育成派遣支援モデル事業)。地方の農山漁村地域の活性化活動に関心を持っている都市部人材を活用し、育成システムの構築に向け、人材育成や都市と農村をつなぐ能力を持った仲介機関(事業実施主体)に対して支援を行う事業。国の予算で活動を支援する事業なのので、実際に活動を行うのはNPO法人、観光協会、農協といった民間機関になる。