中古住宅の購入、土地を購入して住宅建築を考えるなら (後編)
■気候変化には要注意
環境的な問題で確かめておく必要があるのが、一年を通した気候の変化。洪水や土砂崩れなど自然災害の危険へのチェックももちろんだが、冬場の積雪や凍結で「陸の孤島」となる場所もある。同じエリアでも標高により豪雪の影響がでるポイントもあるので、山間部の地域を希望する人は、冬期の詳細な気象状況を確認しておこう。雪道の運転に慣れていないのなら、そのための備えを考えておいたほうがいい。一年を通じての気候状況を現地でチェックすることが難しければ、不動産会社や地元の人に直接話を聞いてみることがいいだろう。
■ファミリーで移住する場合は教育環境が重要
子供をつれて家族で移住を考える場合は当然だが、教育施設の確認も重要。幼稚園や保育所などは定員が限られていることもあるので、事前に連絡をして入園の可否を聞いておきたい。学校の場所や通学の道、場合によっては送迎のルールなども調べておきたい。
また、子供は思わぬ時に病気やケガを見舞われることもあるので、小児科病院や夜間救急病院についてもあわせて確認を。
■別荘地などの分譲地には独自約定があるケースも
大きな別荘地として開発された場所の中古住宅を購入する場合には、建築物に対する独自のルールや制限がないかも確認しておこう。都市部でも住宅の壁や屋根の色、建物の高さ、植栽などにルールを定めた景観条例を施行しているケースがあるが、地方やリゾート物件でも同様の制限がかかるケースがあるのだ。こうした制限は、不動産会社や建築会社に任せきりにするのではなく、自分自身でも確認しておくことが大切。分譲地なら管理事務所を訪ねてみると様々な情報が入手できるはず。地元役所の窓口を訪ねて、災害の危険情報などともあわせて確認しておこう。
■地元の人たちから話を聞く
やはり一番重要なチェックは地元に暮らす人たちから直接話を聞くことだろう。居住や購入を検討しているという事情を話せば、通常であれば地元の情報を教えてくれるだろう。地元商店の従業員なども貴重な情報源になるはずなので、気軽に話しかけてみよう。地元の人に積極的に声をかけて話をすることで、自分との相性もチェックできるかもしれない。ひょっとしたら自分が住むことになる場所なのだから、住み始めてから後悔しないためにも、手間を惜しまずコミュニケーションを試みてみよう。居住体験ツアーなどに参加して、たくさんの人と接するのもひとつの方法だろう。
コラム 北海道などでは車も寒冷地仕様
冬の寒さが厳しくなるエリアでは住宅だけでなく、自動車も寒冷地仕様が必要となる。バッテリーの大容量化、ヒーターの強化、ワイパーの強化、コンピューターの設定変更などが中心となり、その他にもミラーヒーター、リアフォグランプといった装備が必要に応じてプラスされるようだ。首都圏などで使用していた車をそのまま乗っていくと思わぬトラブルに見舞われることもあるので、事前に準備をしておくか、現地で購入するなど、対応を考えておこう。