記事検索
HOME > はたらく > 地域おこし >
2016年5月9日 ココロココ編集部

「地域おこし協力隊入門スクール―岩手県花巻市の協力隊募集を徹底解説!―」 イベントレポート

4月28日(木)有楽町・ふるさと回帰支援センターで開催された「地域おこし協力隊入門スクール―岩手県花巻市の協力隊募集を徹底解説!」。

今年度、花巻市が募集している「イーハトーブ地域おこしプロジェクトチーム(地域おこし協力隊)」は5名。シティプロモーションやアグリプロジェクトなど、様々な分野の職種を募集しています。

※花巻市をオススメする3つ理由と募集職種をご紹介! (https://cocolococo.jp/9450)

この日は、花巻市地域おこし協力隊1期生の福田一馬さん、鈴木寛太さん、神谷瑞樹さん、そして東大史さん(一般社団法人村楽・地域再生プロデューサー)をゲストにお招きし、花巻市の地域おこし協力隊を「ぶっちゃけて」語っていただきました。

花巻市地域おこし協力隊2期生の募集について

hanamakirepo

参加者の片手には花巻市特産エーデルワイン。ワインを飲みながら、募集説明会はスタートです。花巻市役所秘書政策課の吉田真彦さんから行われた募集要項の説明は、先輩職員からの優しさあふれるツッコミが入り、和やかな雰囲気に包まれて行われました。

詳細な業務内容、福利厚生、求める人物像など、具体的に説明され、書類を見ただけでは分からないニュアンスが伝わってきました。

 

自分の希望にあった「地域おこし協力隊」を見つけよう!

hanamakirepo

一般社団法人村楽理事・地域再生プロデューサーの東大史さんから、「希望の地域おこし協力隊を募集要項から見分ける方法」を教えていただきました。 現在、地域おこし協力隊は全国で約200の地域で募集されていますが、この多くの地域の中でいかに自分の希望にあった地域を見つけることができるかが大切になってきます。

東さんは元美作市(岡山県)の地域おこし協力隊OB。鋭く2つのポイントを解説します。

1つは、「柔軟な活動ができる勤務時間、住宅手当の補助の仕組みになっているか」。

役所の中だけでなく、地域全域が協力隊の働く場所。業務内容も多岐にわたるので、勤務時間も日によって変わります。そのことを自治体が理解しており、柔軟な就業体制になっているかを確認しましょう。

2つ目は「募集内容に地域住民の顔や雰囲気が伝わるものになっているか」。

地域おこし協力隊が貢献すべき相手は、地域住民です。地域住民目線の募集内容になっているのか確認しましょう。具体的な中身が見えない募集要項は、役場の補助作業要員のような扱いで仕事をさせられるケースが多く、地域の中からボトムアップされてきた内容かどうかを良く考える必要があると語ります。

 

花巻市地域おこし協力隊がぶっちゃけます!セキララトークセッション

hanamakirepo

現在活動中の3名をゲストに迎え、花巻地域おこし協力隊の活動についてお話を聞きました。3人の花巻市地域おこし協力への応募の決め手は何だったのでしょうか。

福田一馬さん(花巻地区担当)は、「自分も奥さんも岩手県出身。今後の暮らし、子どもを育てる環境として、花巻市を選びました」と語ります。

鈴木寛太さん(大迫地域担当)は、「東日本大震災のボランティア活動をきっかけに岩手県と関わりを持ち始めました。社会人になっても岩手との関わりを持ちたいと思い、会社を辞めて応募を検討。昨年の募集説明会や現地説明会で、花巻の方と交流を深めるうちに、だんだんと“この人と働きたいな”と思うようになり、応募を決意。人との出会いが決め手」とのこと。

神谷瑞樹さん(東和地区担当)は、「自分のアイディアを生かした仕事をしたい!と思い、応募を検討。しかし募集要項の説明を受けた際は自分にできるかどうか不安になったのですが、説明会でお話した職員さんからのフォローや安心できる受入体制を感じて前向きな気持ちになり、応募しました」

と、それぞれの決め手はバラバラですが、将来のライフスタイルを考えることや、人との出会いが大切なようです。

 

正直、移住前後の“ギャップ”はあったのか?

hanamakirepo

移住のギャップについても切り込みます。正直なところ、移住前後での「ギャップ」はどのくらいあったのでしょうか。福田さんと神谷さんの二人が答えました。

「花巻地区は“ちょっと田舎の街”なぐらいなので、とても住みやすいです。電車もスーパー、100円ショップなどもあり、充実しています。仕事面では、募集要項にミッションが明記されていたので、分からないことは事前に調べることができ、仕事のイメージができました。そうすることで、より深く興味を持ちことができ、将来のビジョンも見えてきました」と福田さんは語ります。

続けて神谷さんが、「東和地区から車で20分ほどで市街地に出れます。特に買物などに不便を感じず、暮らしています。“住めば、都。”という感じです。現地説明会に行ったことで、どのくらいの田舎なのかもわかったので、暮らし始めてからのギャップはないです。 仕事面では、地域住民の皆さんとの会議の中でアイデアを発言すると、「役所の人の言葉」として受け止められ、少し反発もあるのですが、会議で発言した意見よりも、飲み会で提案してたアイデアの方が採用されます。」

と、セキララに語っていただきました。2人のお話しからわかるのは、事前に活動に関連するテーマを調べたり、現地に足を運んでみたり、自分でしっかり事前リサーチするということがポイントのようです。

 

疑問や不安を解消!個別相談会

hanamakirepo

花巻地区・大迫地区・東和地区に分かれて行われた個別相談会は、どのブースも職員・参加者の皆さんが充実した時間を過ごしていました。ワインを飲みながらフランクな雰囲気で話し合い、参加者の皆さんはぶっちゃけな職員の話を聞き入っていました。

 

花巻市ゆかりの飲食店で、飲ミニケーション相談会

hanamakirepo

地域に入れば「飲ミニケーション」は必須です。イベント終了後は、神保町にある花巻市ゆかりのお店「郷酒」にて、お酒を飲みながらの相談会を行いました。おいしいおつまみに、お酒もすすみます。ぶっちゃけ相談会は夜遅くまで続きました。

現役の協力隊の皆さんからは、花巻市の魅力や今後エントリーを検討する方へ向けてのメッセージも伺いました。

神谷瑞樹さん(東和地区担当) 「花巻の飲み会で出会う地域の皆さんとの飲み会では、人の温かさを感じることができるのがとても魅力的です。都会の飲み会と、田舎の飲み会は大きくと違うと思いました。けっこう楽しいですよ!」

鈴木寛太さん(大迫地域担当) 「農業なんてテレビの中の世界の出来事で、最初はイメージがつかめませんでしたが、身体を動かし、農家さんと話しながら、仕事できるのがとても楽しくなりました。8月着任だったので、夏祭りを通して、スムーズに地域に溶け込むことができました。」

福田一馬さん(花巻地区担当) 「募集要項を見て、これやりたい!と思った方は、応募することをおすすめします。花巻は魅力あふれ、コンテンツがたくさんあります。自分のアイディアやノウハウを活かして地域に貢献したいという方をお待ちしています。」

 

5月14日(土)には、花巻市で現地説明会が行われます。

今回は、実際に花巻市の地域おこし活動が展開されている現場をフィールドワークし、地域課題や地域の可能性を感じていただく1日限定のプログラムを行います。 百聞は一見にしかず!! 疑問や不安は、現地を目で見て、体感して、答えを見つけませんか?

花巻市のこれまでの動きや1期生の活動事例を見る

ココロココ編集部
記事一覧へ
私が紹介しました

ココロココ編集部

ココロココ編集部ココロココでは、「地方と都市をつなぐ・つたえる」をコンセプトに、移住や交流のきっかけとなるコミュニティや体験、実際に移住して活躍されている方などをご紹介しています! 移住・交流を考える「ローカルシフト」イベントも定期的に開催。 目指すのは、「モノとおカネの交換」ではなく、「ココロとココロの交換」により、豊かな関係性を増やしていくこと。 東京の編集部ではありますが、常に「ローカル」を考えています。

人と風土の
物語を編む

 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

人と風土の物語を編む