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2020年1月25日 ココロココ編集部

那珂川町日帰り体験ツアー「なりわい」に参加して来ました!【ツアーレポート】

那珂川町は栃木県の東部に位置し、町の中心部を清流「那珂川」が流れる自然豊かなまちです。ここには都心にはない暮らしがあります。今回は、2019年11月9日(土)に開催された、那珂川町の人や暮らし方(なりわい)に触れるツアーに参加してきました。

里山のなりわい・暮らしを体感するツアー

今回のツアーには、里山暮らしを将来実現したい方や、都心部以外での生活に興味がある方などが東京・千葉・神奈川・埼玉から参加されていました。1日だけのツアーですが、那珂川町を知る最初の1歩としては気軽に参加できたようです。

「東京」駅から那珂川町まで車で約3時間。移動中の車中では、映像で那珂川町について知ることができました。紹介があった、鮎や温泉水を利用して育てられたトラフグ、「八溝そば」などの那珂川町の名物は、後ほど訪れる「なかがわ元気フェスタ」で食べられるそう。暮らしていく中で“食”は重要なポイント。期待が高まります。

那珂川町の中心部に位置する「馬頭広重美術館」

「馬頭広重美術館」

最初に訪れた場所は「馬頭広重美術館」です。歌川広重の版画・肉筆画94点のほか、関係資料などを所蔵、展示しています。訪れてまず目を奪われるのは美術館の外観です。設計は世界的な建築家・隈研吾氏によるもので、「広重の芸術と伝統を表現する伝統的で落ち着きのある外観」をコンセプトとしています。美術館全体が、地元産の八溝杉による格子に包まれており、自然豊かな那珂川町の風景に溶け込んでいました。身近な暮らしの中で美術品に触れることができる環境は、生活に彩りを与えてくれますね。

馬頭広重美術館

隈研吾氏設計の美しい格子が目を引きます。

続いて「なかがわ元気フェスタ」へ向かいます。移動中には、東京から那珂川町へ移住し、現在は地域おこし協力隊である戸松淑朗さんより、普段の町の様子や住まいについてお話がありました。戸松さんの楽しそうな話しぶりから、那珂川町での暮らしを楽しんでいらっしゃるのだと感じます。

町内が一体となり盛り上がる!住人と触れ合える「なかがわ元気フェスタ」

「なかがわ元気フェスタ」

お昼が近づきお腹も減ってきた頃、「なかがわ元気フェスタ」会場に到着しました。「なかがわ元気フェスタ」は毎年開催されており、今年で6年目。盛り上がっている様子に、ツアー参加者の皆さんも自然と笑顔がこぼれます。

那珂川町の「うんまいもん」が大集合しているのはもちろん、特設ステージでは地元高校の吹奏楽部による演奏などが披露されていたり、子ども向けの体験イベントが企画されていたりと盛りだくさん。 東京から那珂川町へ移住された村山類さんが営む、イタリアンレストラン「toto(トト)」では、那珂川町の採れたて野菜や食材を使った自家製ピザを提供していました。地域に馴染んでいらっしゃるように見えましたが、実は移住したすぐは苦労があったとのこと。暮らし続けコミュニケーションをとっていく中で徐々に地域の方ともつながりが生まれたそうです。那珂川町での暮らしを検討されている方にとって、人とのつながりは不安点の1つでもあると思いますが、村山さんのような先輩移住者はとても心強いですね。

那珂川の天然アユを炭火で塩焼きに。

「那珂川名物のアユはおいしいよ~」

那珂川町ブランドイノシシ肉「八溝ししまる」

子どもたちは「こくばんくるま」に夢中

那珂川町のイメージキャラクター「なかちゃん」。おでこにはアユを乗せています。

 

那珂川町の住まいはどう?

暮らしを考える中で「住まい」も重要。続いては、空き家を見学しました。那珂川町では定住者の増加を目指すためだけでなく、町の景観対策としても町内300軒の空き家対策に力を入れています。

東京から移り住み、空き家を購入したという那珂川町の地域おこし協力隊・癸生川(きぶかわ)さんに町内の空き家を案内していただきました。広い庭や畑付きの家は、都心ではなかなか見ることがないため新鮮です。里山暮らしの夢が広がります。

20年間無償で貸与される住宅用地「高手の里」も見学しました。家屋を建てるだけでなく、家庭菜園に利用してもいいとのこと。他に、1日あたり1,000円で那珂川暮らしが体験できる「那珂川町いきいき田舎暮らし体験住宅」もあるので、いきなり移住ではなく、まずはお試ししてみると町の雰囲気もより感じられそうです。

「那珂川町いきいき田舎暮らし体験住宅」

暮らしに必要なものは揃っているのですぐにお試し暮らしができます。

人や町の雰囲気や暮らしが垣間見えた今回のツアー。しかし、那珂川町の暮らしや魅力で伝えたいことはまだまだあります。 栃木県那珂川町では今後も、暮らし・仕事情報を知れるイベント・日帰りツアーの開催を予定しています。詳細は下記ページをご覧ください。
2020/3/21(土):テーマ春の那珂川で感じる「農」「食」「なりわい」

取材先

栃木県那珂川町

栃木県那珂川町(なかがわまち)は、栃木県の東部に位置し、北を大田原市、南を那須烏山市、そして東を茨城県と接する人口約17,000人の小さなまちです。まちの中心部である「那珂川」沿いの平地と、美しい里山や山間地に集落が点在しています。

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ココロココ編集部

ココロココ編集部ココロココでは、「地方と都市をつなぐ・つたえる」をコンセプトに、移住や交流のきっかけとなるコミュニティや体験、実際に移住して活躍されている方などをご紹介しています! 移住・交流を考える「ローカルシフト」イベントも定期的に開催。 目指すのは、「モノとおカネの交換」ではなく、「ココロとココロの交換」により、豊かな関係性を増やしていくこと。 東京の編集部ではありますが、常に「ローカル」を考えています。

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 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

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