里山のなりわい・暮らしを体感するツアー
今回のツアーには、里山暮らしを将来実現したい方や、都心部以外での生活に興味がある方などが東京・千葉・神奈川・埼玉から参加されていました。1日だけのツアーですが、那珂川町を知る最初の1歩としては気軽に参加できたようです。
「東京」駅から那珂川町まで車で約3時間。移動中の車中では、映像で那珂川町について知ることができました。紹介があった、鮎や温泉水を利用して育てられたトラフグ、「八溝そば」などの那珂川町の名物は、後ほど訪れる「なかがわ元気フェスタ」で食べられるそう。暮らしていく中で“食”は重要なポイント。期待が高まります。
那珂川町の中心部に位置する「馬頭広重美術館」
最初に訪れた場所は「馬頭広重美術館」です。歌川広重の版画・肉筆画94点のほか、関係資料などを所蔵、展示しています。訪れてまず目を奪われるのは美術館の外観です。設計は世界的な建築家・隈研吾氏によるもので、「広重の芸術と伝統を表現する伝統的で落ち着きのある外観」をコンセプトとしています。美術館全体が、地元産の八溝杉による格子に包まれており、自然豊かな那珂川町の風景に溶け込んでいました。身近な暮らしの中で美術品に触れることができる環境は、生活に彩りを与えてくれますね。
続いて「なかがわ元気フェスタ」へ向かいます。移動中には、東京から那珂川町へ移住し、現在は地域おこし協力隊である戸松淑朗さんより、普段の町の様子や住まいについてお話がありました。戸松さんの楽しそうな話しぶりから、那珂川町での暮らしを楽しんでいらっしゃるのだと感じます。
町内が一体となり盛り上がる!住人と触れ合える「なかがわ元気フェスタ」
お昼が近づきお腹も減ってきた頃、「なかがわ元気フェスタ」会場に到着しました。「なかがわ元気フェスタ」は毎年開催されており、今年で6年目。盛り上がっている様子に、ツアー参加者の皆さんも自然と笑顔がこぼれます。
那珂川町の「うんまいもん」が大集合しているのはもちろん、特設ステージでは地元高校の吹奏楽部による演奏などが披露されていたり、子ども向けの体験イベントが企画されていたりと盛りだくさん。 東京から那珂川町へ移住された村山類さんが営む、イタリアンレストラン「toto(トト)」では、那珂川町の採れたて野菜や食材を使った自家製ピザを提供していました。地域に馴染んでいらっしゃるように見えましたが、実は移住したすぐは苦労があったとのこと。暮らし続けコミュニケーションをとっていく中で徐々に地域の方ともつながりが生まれたそうです。那珂川町での暮らしを検討されている方にとって、人とのつながりは不安点の1つでもあると思いますが、村山さんのような先輩移住者はとても心強いですね。
那珂川町の住まいはどう?
暮らしを考える中で「住まい」も重要。続いては、空き家を見学しました。那珂川町では定住者の増加を目指すためだけでなく、町の景観対策としても町内300軒の空き家対策に力を入れています。
東京から移り住み、空き家を購入したという那珂川町の地域おこし協力隊・癸生川(きぶかわ)さんに町内の空き家を案内していただきました。広い庭や畑付きの家は、都心ではなかなか見ることがないため新鮮です。里山暮らしの夢が広がります。
20年間無償で貸与される住宅用地「高手の里」も見学しました。家屋を建てるだけでなく、家庭菜園に利用してもいいとのこと。他に、1日あたり1,000円で那珂川暮らしが体験できる「那珂川町いきいき田舎暮らし体験住宅」もあるので、いきなり移住ではなく、まずはお試ししてみると町の雰囲気もより感じられそうです。
人や町の雰囲気や暮らしが垣間見えた今回のツアー。しかし、那珂川町の暮らしや魅力で伝えたいことはまだまだあります。
栃木県那珂川町では今後も、暮らし・仕事情報を知れるイベント・日帰りツアーの開催を予定しています。詳細は下記ページをご覧ください。
2020/3/21(土):テーマ春の那珂川で感じる「農」「食」「なりわい」