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2017年12月19日 奈良織恵

”半島サテライト”の先進地、和歌山県の白浜町ITビジネスオフィスに行ってきた!

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こんにちは、ココロココ編集部の奈良です。
突然ですが「房総半島と紀伊半島には共通点が多い」というのをご存知ですか?

◎「白浜」と「南紀白浜」、「勝浦」と「那智勝浦」など、同じ地名が多い
◎房総の和田、和歌山の太地町にある鯨文化
◎和歌山県湯浅町で発祥し、千葉の銚子に伝わった醤油の話

などなど。

黒潮の流れに乗って、西から東に文化が伝わったため、歴史的にみても関わりが深いのだそう。そもそも、南側に突き出して隆起した”半島”であるという時点で、海と山、温暖な気候など、自然環境としても似通っている点が多いんです。

そんなわけで、房総半島最南端の白浜にサテライトオフィスを借りているココロマチとして、勝手に親近感を感じていた、和歌山県の白浜町ITビジネスオフィスに、念願かなって訪問してきました!

「海が見えるオフィス」であるということは事前情報で知っていたのですが、ナビに従って進むと、思った以上にどんどん山を登っていきます。
「この、海と山がグッと近いところが半島なんだよねー」などと、房総との共通点を感じて嬉しくなりながら、なんとか建物までたどり着くと、セールスフォースの吉野さんが迎えてくださいました。
⇒セールスフォース吉野さんのインタビュー記事はこちら

建物の入り口を入ると、視線の先に、大きな窓から海が広がる景色が迎えてくれます。



普段、比較的テンション低めで生きてるワタシですが、「うわー!これはヤバイ!」と思わず声を上げてしまう感じ。写真ではこの感動を伝えるのは難しい…
吉野さんいわく、視察・見学は大歓迎とのことなので、ぜひ一度、自分の目で見に行っていただきたい!

もともとは企業の保養所だった2階建ての建物の、1階ロビー部分を改修して、開放感のある素敵なオフィスにしています。

山を登ってきた分、高台になっていて、窓からは白浜の町と海を一望することができます。

セールスフォース白浜ITオフィス

天井にあしらわれた模様は、世界中のセールスフォースで共通のものだそうで、海外オフィスの社員が訪れたときも、「ここが自分の会社のオフィスだ」ということを感じられるようにつくられています。さすがは世界企業ですねー。

執務スペースの写真は撮らなかったのですが、伺った日は吉野さんの他に5~6名の方が作業をしていらっしゃいました。白浜オフィスに常駐しているのは3名のみで、他のメンバーは東京から希望者が3か月ごとにやってくる仕組み。年末近いタイミングだったので少なかったのですが、多いときは10名以上のときもあるそうです。

白浜勤務組がチームで仕事をする、というわけではなく、それぞれが机を並べつつも、別の場所にいる別のメンバーとオンラインで仕事をしてました。

仕事は別々ですが、海辺でヨガをしたり、バーベキューをしたり、海岸清掃などの社会活動をしたりと、執務時間以外での交流は多く、白浜勤務によって、チームワーク、業務効率が高まる効果がある!と吉野さんは断言しています。

確かにこんな素敵なオフィスで仕事ができて、OFFの時間には海に行ったり温泉に入ったりできるのであれば、業務効率もあがりそうだし、メンバー同士も仲良くなれそう。

会議室には、これまでオフィスに訪れた人のネームプレートが一面にビッシリと貼られています。これまでに何百人もの方が視察に訪れているとのこと、さすがですねー。

セールスフォース白浜ITオフィス
「ローカル」「サテライト」「和歌山」など、興味分野が共通な方が多いので、知っている方のお名前もチラホラと見つけられました!

もちろん私も貼ってきましたので、この後訪れる方がいらっしゃったら探してみてください~。早く行かないと、貼るとこなくなっちゃいますよー!

セールスフォースさんの後は、同じオフィスに入っている株式会社TREEの水野さんにもご挨拶。白浜と鎌倉の2拠点生活をしながら、和歌山県のワ―ケーション事業にも関わっていらっしゃいます。
⇒水野さんのインタビュー記事はこちら


オフィス訪問後は、白浜の代名詞ともいえる白良浜へ。白良浜

その名のとおり、砂が白いです。白良浜

夜は、白良湯という温泉に入り、吉野さんオススメの「九十九」というお店で、渚ビールを飲んでジャズライブを聴いて、白浜の夜を満喫しました!

白浜×白浜の比較のつもりで視察しましたが、いやぁ、正直なところ、和歌山の白浜、イイですね。房総ももっと頑張りたいって思いました。

シラハマ校舎
▲南房総のシラハマ校舎

・・・ということで、勝手な白浜×白浜比較!
(あくまでも、奈良個人の意見です)

【建物面】
元々の建物としては、企業の保養所だった普通の建物よりも、木造平屋建ての廃校の方が、味がある。多田さんこだわりのかっこいいリノベーションも施されているので、建物全体としては南房総シラハマ校舎に1票かな。

【立地(眺望)面】
これは和歌山に1票。建物に入った瞬間、目線の先に海がある。これには、ほとんどの人が「わーっ!」と声をあげてしまうと思います。シラハマ校舎も海は近いんだけど、残念ながらちらっとしか見えないんですねー。

【テナント面】
やはり、和歌山は世界のクラウドICT企業、セールスフォースさんが入っているのがとにかくでかい。素敵なオフィスで視察をガンガン受け入れて、白浜町のイメージアップに貢献されているし、そこに惹かれて新たな企業も増えているのかなと。しっかり常駐して勤務している企業がいるというのも大きいですね。
その点、世界のセールスフォースさんには到底かなわないとはいえ、ココロマチの力不足を感じます・・・

ただ、白浜ITビジネスオフィスは、企業ばかりが集まる完全オフィスですが、シラハマ校舎には、宿泊施設やカフェレストラン、ゲストルーム、無印の小屋などもあったりするので、そういう意味で、オフィス外の人にも開かれた場であるというのは良いですね。
オフィスで働く人だけでなく、地元の人、2拠点居住の人、学生さんなども訪れるので、様々なタイプの人が交流して新しいモノを生み出す拠点になっていく可能性という点では面白いなと。

【周辺環境】
白浜町ITビジネスオフィスの周辺は散策しなかったので分からないのですが、車で10分ほど行った「白良浜」とその周辺は、海と温泉と適度な利便性が、かなり良かったです。

「白良湯」という温泉は、大人420円で朝7時~夜22時まで。石鹸もタオルも何も置いてないのですが、
「石鹸もタオルも無いけどちゃんと持ってきたか?」
「温泉は塩分強いから髪はくくって入った方がええよ」
みたいなことを何人ものおばちゃんが声かけてくれました。そういう交流が嬉しい。

その温泉から徒歩5分のところに、「浜銀座」という繁華街があって、ちょっとしゃれた飲食店なんかも点在しています。

白浜銀座

吉野さんにオススメしてもらった「九十九」というお店は、内装も凝っているし、ピザが美味しくて、渚ビールという地元のクラフトビールもいただけます。私が行った日は、ジャズトリオのライブをやっていて、なかなかのジャズ好きが集っていたような雰囲気。

渚ビール
こういうお店、南房総の白浜にはまだあんまり無さそうだなー。
海があって温泉があって、観光地で、適度な賑わいと猥雑さがあるという点では、むしろ熱海に似ているように感じました!

・・・ということで、勝手に白浜×白浜比較レポートでした!
いろいろ書きましたが、もちろん別に競い合うのではなくて、白浜×白浜でいろいろと連携して、面白いことを仕掛けていければと考えております。
今後も”半島サテライト”に注目していきますので、よろしくお願いいたします!

奈良織恵
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奈良織恵

奈良織恵横浜市出身、東京都港区と千葉県南房総市の2拠点生活。 両親とも東京生まれ東京育ちで、全く田舎のない状態で育ったが、父の岩手移住をきっかけに地方に通う楽しさ・豊かさに目覚める。2013年に「ココロココ」をスタートし、編集長に。 地方で面白い活動をする人を取材しつつ、自分自身も2拠点生活の中で新しいライフスタイルを模索中。

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 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

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