【仕事探しのスタイル4】農業を始める
移住の目的は農業をやりたいから、という人も多い。しかし、家庭菜園程度ならまだしも、農業で収入を得られるようになるまでには時間がかかるもの。しかも農作物は種まきと収穫の時期が決まっているから、一度失敗すると1年間だけでなく翌年の収穫時期まで無収入ということにもなりかねない。また、農地の確保や農機の準備など資金も必要だ。いきなり素人が始めることはハードルが高いので、農業学校で知識を学んだり地元農家を手伝いをしながら技術を身につけるケースも多いようだ。自治体の中には農業体験プログラムを用意していたり、全国の農j業法人では就業体験ができるインターンシップ制度を実施しているところもある。まずは、農業を知ることから始めてみるといいだろう。
●農業という言葉では収まりきれないから「百姓」を自ら名乗るDさん
農業という言葉では収まりきれない、百の仕事をこなそうとしているから自らを「百姓」と呼ぶDさんは、鹿児島県の離島へ都会からUターンしてきた。コメや野菜を作って出荷するだけではなく、島で作られるものを外の社会に売ることで、島の環境問題、雇用問題の解決に役立てようという試みをしている。作物を加工して食10種類以上の品を開発し販売。「島と外の社会をつなぐ役割」が自分の仕事だと考えているそうだ。 (TURNS3号)
●定年後に新しく農業と家畜の飼育を始めたAさん
定年後に一念発起して千葉県で農業を始めたAさん。農作物の自給率が低い日本の未来に不安を感じていたAさんは、畑や山林が付いた住宅を購入してまずは野菜や米作りからスタート。経験もなかったので、地元の人たちに助けてもらうこと多く、失敗もしたが自給自足と助け合いでの生活が軌道に乗ってきた。その後は鶏と牛の飼育もはじめ、今ではチーズ作りにもチャレンジしている。将来的には自ら育てた作物や肉を提供できる民宿経営を行うのが夢だ。