記事検索
HOME > プロジェクト > アート >
2017年4月28日 ココロココ編集部

まだ間に合う!春とアートの魅力を感じる「いちはらアート×ミックス2017」レポート!

房総半島の中央。都心から約1時間の場所に位置する千葉県市原市。小湊鉄道の里山トロッコ列車が走る温暖で自然豊かな市原市で「いちはらアート×ミックス2017」が2017年5月14日(日)まで開催されています。地域発の現代アートの芸術祭である「いちはらアート×ミックス」は、市原市の南部地域の里山を舞台に今回で2回目の開催となります。GWを前にして、賑わいを見せる現地の様子をレポートします!

パスポートを買って1日をお得に楽しむ!

「いちはらアート×ミックス2017」のパスポート

まずはパスポートを購入します。作品を個別に鑑賞できる個別鑑賞券もありますが、「いちはらアート×ミックス2017」を思いっきり楽しむのなら約40の作品を鑑賞できるパスポートを持って回るのが断然便利でお得です!
各会場受付での入鋏(小湊鐵道の改札バサミを使ったぱっちん!)もありますし、パスポートを購入すればスタンプラリーもできるのでスタンプを集めながらの作品巡りも楽しめますよ。今回は南総支所内にあるアート×ミックス事務局でゲットしました!

 

1,000以上の手作り蝶々が舞う「内田未来楽校」

今回は縦に長い市原市の北側から巡ることにしました。まずは旧南総町の内田地区にある「内田未来楽校」に向かいます!

内田未来楽校
「内田未来楽校」は、1928年に建築された市内に唯一残る木造の校舎。管理は地域住民と賛同者を中心に構成される「報徳の会」が行っています。校舎内には家庭に眠っている余り布を使い、個性豊かに作られた「てふてふ(蝶々)」たちでいっぱいでした!

並べられた「てふてふ」

この展示はアーティストのキジマ真紀さんによる作品。アート×ミックスに先駆けて「内田未来楽校」で行なわれていたワークショップ「刺繍カフェてふてふ」で、来場者や地域の方が蝶々1,000匹を作り、校内に展示する企画。色とりどりの蝶々がとても可愛らしかったです!お隣りでは同じく「報徳の会」が運営する「内田未来カフェ」が。出来立ての手作りパンやクッキーや、アクセサリーなどの雑貨がいっぱい。たくさんの人で賑わっていました。

 

高滝湖エリアの「市原湖畔美術館」はカラフルな街に

湖畔美術館で開催されている「イチマル」

続いて「市原湖畔美術館」に到着です!「市原湖畔美術館」はアートを媒体とした地域づくりに焦点を当てた市原市の中心的な施設として、様々な人たちが行き来する、地域のなかの美術館です。ここでは高滝湖のほとりの不思議なまち「イチマル」が開催されていました。会場内では、様々なアーティストが作品の制作や展示をしていてとても賑やかな雰囲気でした。「イチマル」では、毎日イベントが開催されていて、ワークショップでオリジナルグッズを作ったり、ほっこり癒しの足湯体験もできるそう。

ichihara-4561

「市原湖畔美術館」から高滝湖沿いに少し南下。小湊鐡道の里見駅に着きました。

小湊鐡道の里見駅

小湊鐡道は開業当時のまま残る駅舎や50年程前につくられた列車が走るローカル線です。ここ里見駅では、普段から「喜動房倶楽部」という地域団体が駅の掃除や花壇の整備を行っています。また、隔週末には駅の一角を使ってお弁当や鉄道グッズ、地元産野菜などを販売しています。「アート×ミックス」では駅のホームでハイボールを飲んで楽しむことができる「ハイボールガーデン」も開催されています!

 

多くの展示が集まる人気スポット、「IAAES」へ

里見駅から県道を南へ。次は、「IAAES(旧里見小学校)」に着きました。ここは、2013年に閉校した旧里見小学校舎をアート、健康など学びの場として活用しています。大人から子どもまで多面的に学べるスポットとして生まれ変わりました。

IAAES(旧里美小学校)

校舎内では様々な作品が展示されていました。アーティスト吉田和司さんによる、いらなくなったものを分解・解体し、用途があるようなないような絶妙な加減で展示する「吉田事物屋」、アーティスト豊福亮さんによる、世界の名画の模写で埋め尽くされた豪華絢爛な「美術室」、市内の小学生の絵画作品が体育館に多数展示されている「小学生絵画作品展」など盛りだくさんでした!

また校舎内2階には、田渕地区にある人気カフェ「Mai cafe」が期間限定でチョコレートショップ「Mai cafe × Artisan Chocolate 33」を出店中。カカオ豆の美味しさを堪能できちゃいます。

「Mai cafe × Artisan Chocolate 33」でいただいたスイーツ
▲「Mai cafe × Artisan Chocolate 33」でいただいたスイーツ

 

森と人とが調和する「森ラジオ ステーション」

続いて訪れたのが「旧里見小学校」の少し南側にある、小湊鐡道 月崎駅。ここにはアーティスト木村崇人さんの「森ラジオ ステーション」があります。

ichihara-4659

「森ラジオ ステーション」は森と人がテーマの作品。小湊鐡道の鉄道保線員の詰所だったという小屋の中は、森の音をライブで聞けるラジオステーションになっていました。最近では映画・ドラマ・CM・PVのロケ地として使われるようになっていて、知る人ぞ知る名スポットとして親しまれているそうですよ。

「森ラジオ ステーション」

 

里山を走る小湊鐡道

 

噂の「逆開発」をチェック!

月崎駅から小湊鐡道に乗って養老渓谷駅に向かいます。房総随一の温泉郷として知られ、渓流釣りやハイキング、バーベキューなどが楽しめる養老渓谷への玄関口として、年間を通して多くの人で賑わいます。

養老渓谷駅

小湊鐡道は現在、駅前広場に木を植えるなどして自然あふれる姿へと戻す「逆開発」を行っています。緑あふれる駅前に変えて観光客を出迎えるという取り組みは、全国の鉄道路線でも例を見ないとてもユニークなものだそうです。緑いっぱいの広場は空気がとても澄んでいて心地よかったです!

『南総里見八犬伝』の里見家ゆかりの「宝林寺」

養老渓谷駅のすぐ側には、世界的な文学作品『南総里見八犬伝』の里見家ゆかりの寺「宝林寺」がありました。お寺の中では「南総里見八犬伝」ゆかりの品の他、小僧さんになれるコスプレコーナーや座禅体験コーナーなど楽しくお寺を知る事ができる企画がいっぱいでした!

 

5月14日(日)まで開催!まだ間に合う!

春には菜の花が咲くことでも有名な市原南部周辺

「いちはらアート×ミックス2017」は、美しい里山の景色とともに、里山アートを満喫できて、市原市の良さを楽しく知ることができる素敵なイベントでした。市原市は菜の花に彩られ新緑が色鮮やかな季節。自然とアートがいっぱいの市原市を訪れてみてはいかがでしょうか。

 

「いちはらアート×ミックス2017」
イベント詳細はこちら
公式HPはこちら


■「IAAES(旧里美小学校)」に出店中!
「Mai Cafe」インタビュー

■約1,300の蝶々を展示中!
「内田未来楽校」インタビュー

ココロココ編集部
記事一覧へ
私が紹介しました

ココロココ編集部

ココロココ編集部ココロココでは、「地方と都市をつなぐ・つたえる」をコンセプトに、移住や交流のきっかけとなるコミュニティや体験、実際に移住して活躍されている方などをご紹介しています! 移住・交流を考える「ローカルシフト」イベントも定期的に開催。 目指すのは、「モノとおカネの交換」ではなく、「ココロとココロの交換」により、豊かな関係性を増やしていくこと。 東京の編集部ではありますが、常に「ローカル」を考えています。

人と風土の
物語を編む

 「風土」という言葉には、地形などの自然環境と、 文化・風習などの社会環境の両方が含まれます。 人々はその風土に根ざした生活を営み、 それぞれの地域に独自の文化や歴史を刻んでいます。

 過疎が進む中で、すべての風土を守り、 残していくことは不可能であり 時とともに消えていく風土もあるでしょう。 その一方で、外から移住してその土地に根付き、 風土を受け継ぎ、新しくつくっていく動きもあります。

人と風土の物語を編む